コーヒーベルトと呼ばれるコーヒー産地の中でも、アフリカや南米につぐ、有名な産地が集まる東南アジア。そんな東南アジアのコーヒーを街角で現地の人々に交じって飲んでいるとき、自分も街に溶け込めたような不思議が感覚を味わいます。
そんな筆者が、今回は東南アジアの驚きのコーヒーの飲み方を紹介します。是非、ヨーロッパ諸国の植民地時代に広まったアジアのコーヒーたちが、その国々で独自の進化をとげ、アジアの飲み物となった姿を感じてみてください!
1.ベトナム式コーヒー(ベトナム)
ベトナムはかつて、フランスの植民地の時代があり、そのときにコーヒーが伝わったそうです。この特徴のあるベトナム式のアルミ、もしくはステンレスのコーヒーフィルターは、もとはフランス式なのだとか。
コーヒーを入れる前にグラスの底が見えなくなるようくらいコンデンスミルクを注ぎ、深煎りのバターを使ってローストしたコーヒー豆を中挽きにし、このベトナム式フィルターを使って、10分ほどかけてコーヒーを抽出するベトナムコーヒー。
ゆっくりと時間をかけて抽出されたコーヒーは香りも苦味も深く、それにグラスの底のコンデンスミルクをスプーンでかき混ぜることで、コクのあるコーヒーの味がしっかりとしたカフェオレとなります。抽出に時間がかかるからなのか、透明なガラスのカップが使われることが多いのもベトナムらしいですね。
2.カフェータックドッコー(カンボジア)
photo by 022おふじ
カンボジアもかつてはベトナムと同じフランスの植民地なのでコーヒーも似ているようですが、少しづつ違います。抽出方法のフィルターは布製のフィルターを使ったネルドリップ方式!
専門店ではこのフィルターを使って3度ほど濾過を繰り返してコーヒーを濃くします。グラスの底にコンデンスミルクを入れるのは一緒ですが、上からもクリーミングパウダーも入れるようです。
photo by 022おふじ
1番の違いは、コーヒーと一緒にクメール茶が添えられていること。飲み終わったグラスに残っているコンデンスミルクをこのお茶をグラスに注いでミルクティーのように飲むのがカンボジア流なんだそう。
僕が初めてカンボジアでコーヒーを頼んだ時は、コーヒーよりも先にお茶がでてきて注文を間違えたのかと思いました。
3.カーフェーラオ(ラオス)
ラオスもベトナム、カンボジアと同じくフランスの植民地だった元フランス領インドシナに含まれるので、コーヒーの飲み方は非常に似ています。カンボジアと似ていてコーヒーと一緒にジャスミン茶が出てきます。
違うのは豆の品種。ベトナム、カンボジアのコーヒー豆がほとんどがロブスタ種なのに対し、ラオスはアラビカ種が生産量の40%をしめているらしく、フランスでも世界の美味しい12選のひとつにラオス産のコーヒー豆が選ばれているのだとか!
4.カーフェーポーラン(タイ)
最近のタイ、特にバンコクでは西洋風の大型チェーン店風のコーヒーショップやカフェが次々とでき、昔ながらのコーヒー屋台 カーフェーポーラン屋台は、だいぶ数が少なくなったように見えますが、まだあるところにはあるんです!