ライター

旅と料理が好きな26歳。化粧品会社のweb・アプリ担当として3年間働いた後、ゼロ日婚をした夫と2人でニュージーランドにてワーキングホリデー生活を送る。"自分と大切な人の幸せを第一に、自分でデザインした人生を、楽しく生きる人を増やす" べく、パートナーシップ・旅・料理などを発信。

こんにちは、TABIPPO CARAVANメンバーの、ゆうかです!

前回の記事では、TABIPPOのフロントセールスとして活躍する西脇謙志さんに、仕事への想いや、旅の原点について伺いました。

今回は、西脇さんが担当するクライアントワークの事例を5つご紹介します。自治体・企業・学生コミュニティなど、多岐にわたるマーケティング支援の現場を深掘りしていきましょう。

西脇 謙志
TABIPPO初の新卒社員。学生時代に旅の魅力にハマり、アジア圏を中心に各国を渡航。世界遺産検定1級を持っていて、世界遺産が大好き。TABIPPOではセールスディレクターとして、自治体・観光局の若年層向け観光マーケティング活動の支援をしている。夢は新婚旅行で世界一周すること。

金比羅山だけじゃない。琴平の昔と今をつなぐ旅づくり

琴平街歩き香川県琴平町で人との出会いから生まれる新しい観光体験

西脇さんが長く関わり続けている、香川県琴平町。「好きがコト開く町」をコンセプトとしたプロジェクトを一貫して担当されています。

何度も琴平町を訪れて、その魅力をさまざまな方法でアプローチ。関わり始めたきっかけや、課題、実際の施策やその背景を伺いました。

 ーTABIPPOが琴平と関わることになったきっかけを教えてください。

もともとTABIPPOと関わりのあった方が香川県庁でお仕事をしていて、「琴平で観光振興に取り組みたい」と相談を受けたのが始まりです。

観光庁の補助金を活用して何かできないかと話し合い、申請した結果、採択されてプロジェクトがスタートしました。

西脇

 ー当時琴平には、どんな課題があったのでしょうか?

琴平には「金比羅山」という有名な観光資源がありますが、その知名度に頼りすぎていたんです。

「一度訪れるだけで、リピーターが少ない」という課題に加え、コロナ禍で年配の観光客が減少したことから、新たな層にアプローチする必要がありました。

特に、若い世代との接点を増やし、「関係人口(継続的に地域と関わる人)」をどう増やすかが課題でした。

西脇

 ー関係人口を増やすために、どのようなことを行ったのですが?

まず現地を訪れ、地域の若い移住者や面白い取り組みをしている人たちに着目しました。

さらに、彼らを地域の40〜50代の方々が応援する雰囲気があったんです。新しい人を寛容に受け入れる感覚があるからこそ、その人たちにフォーカスを当てた企画が面白いんじゃないかと考えました。

好きを大事にしながら、いろいろな事業を行う人が集まるという魅力を表現し、「好きがコトひらく町」というキャッチコピーを作成。地域の魅力を感じてもらうモニターツアーを行いました。

西脇

好きがコトひらく町・琴平好きを追求する人が集まる町!在住者に聞く、香川県琴平町が今熱いワケ
 ー新しい取り組みを行うからこそ、地域の方との関係性で、意識したことはありますか?

金比羅山が持つ価値を尊重しながら、伝統と新しい試みをうまく融合させることを意識しました。

たとえば、金刀比羅宮に代々仕え、神事のお手伝いをする「五人百姓」と呼ばれる一族がいます。
その1人である池さんは、金比羅山への参道で飴屋を営んでいます。ツアーではそこに立ち寄り、参加者が実際に話を聞ける機会を作りました。

歴史と伝統が、今の文化にどのようにつながっているのか。昔の琴平と今の琴平を結ぶストーリーを伝えることで、参加者に琴平のことをより好きになってもらえるような仕掛けづくりをしました。

西脇

五人百姓の池商店五人百姓の池さんが営む飴屋さん

◆関連特集:《特集》“好きがコトひらく町”香川県琴平町で新たな旅と自分を再発見!

人口500人の集落を、「若者が訪れたい場所、乗鞍高原」へ

乗鞍高原夏は長野県・乗鞍高原で決まり!乗鞍マスター厳選、夏を全力で楽しむ男旅のススメ

琴平町同様、西脇さんが長く関わっている長野県乗鞍高原。コロナウイルスの蔓延により、”旅”そのものが社会と切り離されかけたときに始まったプロジェクトです。こんなにも美しい自然を満喫できるのに、若い人になかなか来てもらえないという課題があったのだそう。

「乗鞍」という地名すら知らなかった人たちに、どのようなアプローチ方法を提案したのでしょうか。

 ー乗鞍との取り組みはどのように始まったのですか?

乗鞍との最初の接点は、2020年のコロナ禍に始めた「TRAVEL at HOME」という取り組みがきっかけでした。

観光業界が大きな打撃を受けるなか、「自宅にいながら旅気分を味わえるコンテンツを提供する事業者を、TABIPPOのメディアで無償紹介する」という企画を行いました。そこに、のりくら観光協会様からの応募があり、それが初めてのつながりになりました。

西脇

◆関連記事:自然豊かな乗鞍(のりくら)高原を自宅で感じる「おうちでのりくら」

おうちでのりくら乗鞍高原の様子を動画で楽しめる「おうちでのりくら」

 ー当時乗鞍が抱えていた課題を教えてください。

琴平と同じく、「若い人に来てほしいが、来てもらえない」という課題を抱えていました。加えて、そもそもの認知度が低く、かつてバブル期にはスキー客で賑わっていたものの、今はその活気が戻ってこないという状況でした。

西脇

 ーその課題に対して、どのようなアプローチをとったのですか?

まず、観光庁の補助金を活用することを考えました。

地域の方々からも「こういう補助金があるよ」と教えてもらい、二人三脚で申請を進めました。申請書を作成する際には、TABIPPOの強みをどうアピールするかを考え、営業チーム全員で意見を出し合いました。その結果、申請が通り、プロジェクトをスタートできることになりました。

西脇

 ーその補助金を活用し、具体的にはどんな取り組みをしたのでしょうか?

まずはモニターツアーを実施し、乗鞍の魅力を体験できる場を作りました。その一環として、乗鞍でのワーケーションをテーマにしたツアーも行い、現地の様子を発信する動画も制作しました。

「乗鞍」という地名すら知らなかった人たちに、その魅力を伝えることが第一歩でした。そして、認知向上だけでなく、「実際に来てもらうこと」も大事にし、誘客にも力を入れました。

西脇

乗鞍でのスノーシューツアーモニターツアーでのスノーシュー体験
 ーモニターツアーでは、乗鞍のどのような魅力を、どのような工夫をして伝えましたか?

乗鞍は、都心からのアクセスは少し遠いですが、自然へのアクセスがとても近いことが魅力です。朝起きてすぐに森を散策し、仕事を始める前に自然に触れて、心が豊かになる。

そんな魅力が伝わるように、写真・動画・記事コンテンツを充実させることはとても大事にしました。モニターツアーを行う前に、そのようなコンテンツを盛り込んだLPを作り、モニターツアーで実際に来てもらって、体験し、発信してもらう。その一連の流れを工夫しました。

西脇

 ー取り組みを行うなかで、どんな変化がありましたか?

今ではコロナも落ち着き、人が戻ってきていますし、乗鞍のことを知っている人も増えました。当時は「乗鞍(のりくら)」という漢字すら読めない人がほとんどだったのに、今ではTABIPPOのコミュニティのなかにも「乗鞍に行ったことがある」という人が増えている。

人口500人ほどの小さな集落を、ここまで多くの人が知るようになった。この変化を生み出せたことが、一番の成果だと思います。

西脇

乗鞍ツアーPOOLOメンバーも多く参加した乗鞍のツアー

◆関連特集:【長野県・乗鞍高原特集】ありのままの自然と触れ合う国立公園の旅

若者にマレーシアの魅力を届ける挑戦

クアラルンプール《特集》多様な価値観がある時代に、多様な旅を。マレーシアで

海外の事例も見てみましょう。日本の若者の旅先として人気のある東南アジア。その中でも、西脇さんはマレーシアの魅力を伝える取り組みをしてきたそうです。

国の政府観光局と聞くと、少しスケールが大きく感じますが、どのような取り組みだったのでしょうか。

 ーマレーシア政府観光局様との取り組みは、どのように始まったのでしょうか?

じつは、僕が関わる前に一度接点があったみたいです。ただ、本格的に関わり始めたのは、こちらからの営業がきっかけでした。

マレーシア政府観光局様としても、日本の若い人に来て欲しいという思いがあったので、若者向けのPRとして認知拡大を図ることになりました。2021年に開催した若者向けの旅イベント「BackpackFESTA」にスポンサーとして参加してもらったのが、最初の大きな取り組みでした。

西脇

 ー日本人のマレーシア観光について、当時どんな課題がありましたか?

東南アジアではタイが圧倒的に人気なのに対して、マレーシアはあまり認知されていないという課題がありました。

マレーシア政府観光局様と話していても感じたのは、日本人は「マレーシアがどんな国なのか、イメージがはっきりしていない」ということ。そこで、まずはマレーシアの魅力を分かりやすく伝えるための特集ページを制作しました。

西脇

マレーシア特集《特集》多様な価値観がある時代に、多様な旅を。マレーシアで
 ー具体的には、どのようなマレーシアの魅力を伝えようとしたんですか?

たとえば、マレーシアは日本からもっとも近いイスラム文化圏の国です。クアラルンプールをはじめ、マレー半島にはモスクがあり、異文化を体験できるのが特徴です。さらに、中華系の文化も強く影響していて、多民族国家ならではの食文化の多様性も魅力のひとつです。

また、ボルネオ島に行けばジャングルや壮大な自然、きれいな海も楽しめます。都市と自然、異文化が共存する国なので、目的を持って旅をすれば、さまざまな楽しみ方ができる。そうしたマレーシアの多様性を、ターゲットに合わせて伝えていくことを意識しました。

西脇

ボルネオ島のキナバル山ボルネオ島のシンボル、キナバル山

 ー多様な魅力をターゲットに合わせて伝える、というのは難しそうですね。苦労したことはありますか?

魅力がたくさんあるからこそ、バラバラすぎて、何をメインで打ち出して伝えるべきか、かなり迷いました。

「バラバラな魅力があるなら、それぞれの魅力が刺さりそうなターゲットごとに合わせて伝えれば良い」という考えに行きついてからは、スムーズに企画を進められました。「多様な価値観がある時代に、多様な旅を。」というコンセプトで、”バラバラな魅力”を、価値として伝えられたと思います。

西脇

 ー取り組みを始めて、どのような変化がありましたか?

「マレーシアに行ったことがない」「イメージが湧かない」という人が減ったと感じます。特に、僕らTABIPPOの活動を通じて「マレーシアについて聞かれたら答えられる人」が増えたのは大きな変化ですね。

情報が広がると、それを見た人が実際に行ってみたくなり、さらにその体験を発信してくれる。こうした連鎖が生まれ、マレーシアの魅力が若い世代の間で少しずつ浸透していった実感があります。

西脇

ライター

旅と料理が好きな26歳。化粧品会社のweb・アプリ担当として3年間働いた後、ゼロ日婚をした夫と2人でニュージーランドにてワーキングホリデー生活を送る。"自分と大切な人の幸せを第一に、自分でデザインした人生を、楽しく生きる人を増やす" べく、パートナーシップ・旅・料理などを発信。

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