太平洋には「花びら」からできた、と言い伝えられている島国があります。それは33の島から成るキリバス共和国。
神話では、昔、暗黒時代に現れた創造神ナレアウが先祖の木から花を摘み、その花びらをサモア北側の海に撒いたところ、タラワ島、ベールー島、タビテウエア島の3つの島ができ、それが分散して現在33の島になったとか。
それでは、プルメリアの花びらが舞う美しい島国キリバス共和国をご紹介していきます。キリバスに人が住み始めたのは紀元前40年ごろから。フィリピンやポリネシア系の人々が移住。国名の由来は、1788年に上陸した英国海軍のギルバート大佐の名前が現地語化しキリバスとなりました。
キリバスの中で訪れた都市とルート、移動方法
photo by 珍国の女王
首都タラワへは成田からフィジー航空にてフィジーのナンディ経由。乗り継ぎ時間の都合上、往復ともにナンディにて1泊しないといけません。近隣の島国マーシャルやナウルから週に1便、Our Airlineが就航しています。
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ただしこの航空会社のスケジュールは当てにならないので、入念なチェックが必要。予約後にフライトキャンセルになることも少なくありません。
キリバスでのエピソード(人とのエピソード)
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空港に到着すると、ちょっとしたお祭り騒ぎです。搭乗客に対して圧倒的に多いお迎えの数に「どんだけ~⁉︎」と思いきや、ここは娯楽が少ない島国です。航空機の離発着時にはたくさんの人が「見物」に来るとのことでした。キリバス人は大人も子どもも明るくフレンドリーです。
声をかければ、写真を撮ることも困難ではありません。特に子どもは写真撮影が大好きです。いつもお世話になるホテル「ウチレレイ・モーテル」のスタッフのサイモンは、ドライバー兼ガイドもしてくれるのですが、気配り上手の優しい方で、助かっています。
キリバスでのエピソード(場所のエピソード)
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キリバスの首都タワラに来たら、必ず訪れて欲しいのは「国会議事堂」。ここは駆逐化した建物を日本が支援し、2000年に新しく生まれ変わりました。上空から見たタラワ環礁はヨットの帆のような形に見えるため、議事堂も帆のようにデザインされたそうです。
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係員がいれば内部も見学可能。明るく爽やかでおしゃれな外観は間違いなくキリバスで一番美しい建物です。敷地内にはお酒が飲めるレストランもありました。議会が開かれるときは各島からボートで代表が集まるため、議員さん用の宿泊施設も併設されています。
知っておくべきキーワードは「ニッポン」
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知っておくべきキーワードは「ニッポン」。まずキリバスにはニッポン・コーズウェイという島と島をつなぐ橋があり、日本が造りました。第二次世界大戦の戦績や慰霊碑もあり、「ニッポン」を感じることが多いです。
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またJICA事務所もあります。駐在員の方にたまたまお話を聞く機会がありました。一番驚いた話は、足の切断率が高いということ。健康に無頓着なキリバス人は輸入の加工食品を大量に食べるため、糖尿病が急増。
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靴やサンダルを履く習慣がないも多く、糖尿病患者が裸足で歩きく→足に怪我をする→細菌感染→傷の治りも悪い→結果壊疽してしまうそうです。健康指導もニッポンの重要な任務の一つだと話していました。
キリバス旅行を楽しむためのアドバイス
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キリバスの旅行を楽しむためには、自分の体内時計をキリバス時間にセット。キリバス時間とは「時間と約束におおらかになる」です。
頼んだことを忘れてしまい長時間放置されることも。レストランでオーダーしたものがいつまで経っても来ない、この場合はほとんど忘れられています。
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スーパーやレストランのレジ会計ものんびり、ゆっくり。無人島への出発予定時間はだいたい1時間は遅れて当たり前。Wi-Fiの接続もかなりゆっくり。キリバスはネット社会から離れ、ゆっくりと流れゆく時間を楽しむには最適な場所かもしれませんね。
キリバスの治安
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治安は全く問題ないです。ただ飲酒運転に寛大なため、特に夜の歩行には注意が必要です。極端にスロー運転やスピードを出す車、フラフラ運転の車をたまに見かけます。
インフラ整備は決して良いとは言えないため道路は陥没しているところも。街灯もなく、夜歩くときは注意してください。