オーストラリア旅行
ライター
デレック ベインズ オーストラリア政府観光局 日本局長

2020年4月にオーストラリア政府観光局の日本局長として着任。州政府観光局と共に、観光やビジネスイベントを目的としたオーストラリアへの渡航需要を高めるため、日本市場でのマーケティング活動を統括している。ブリスベンのグリフィス大学でアジア研究を専攻、さらに、シドニー工科大学では執筆について学び、日本とオーストラリアを舞台にした詩集2巻と小説1冊を出版するほどの親日家。

オーストラリア政府観光局 日本局長 デレック ベインズ氏がTABIPPO.NETにオーストラリア愛を書き綴るシリーズが始まります。

第一弾は、世界中の人を魅了し続け、そして日本人にとっても愛すべき「セカンドホーム」となり得るその根源的な魅力について。

(以下、デレック ベインズ氏寄稿文)

世界のセカンドホーム、オーストラリア

オーストラリア
Photo by Tourism Australia
新型コロナの影響によって、この1年半以上、自由な海外渡航ができない状況が続いています。中には、生まれて初めて海外旅行を予定していたにもかかわらず、せっかくの冒険を延期せざるを得なかった方もいるでしょう。

海外旅行未経験者にとって、TABIPPO.NETで紹介されているような、面白体験や絶景は夢のような世界だと感じられるかもしれません。たとえ家族、友人、またはSNS上のインフルエンサーたちが、それぞれの海外旅行での思い出と感想を説明しても、自分自身の目で見て体験しない限り、本当の深い感動を得ることは残念ながら難しいこと。

また、コロナ前に頻繫に海外旅行に出かけていた人々にとっては、海外旅行のどういった面が懐かしく感じられるでしょうか? それは、それぞれが「ホーム」や「家(うち)」をどう定義するかによって違うかもしれません。

オーストラリア人である筆者(デレック ベインズ氏)にとっては、ホームは安全で周りの人の愛情を感じるところで、心から寛ぐことができる場所です。時にはエキサイティングなハプニングも起こる場所だけれど、自分の生活を100%表す舞台で、本音を言っても許される環境でもあります。

そして、ホームは必ずしも実際に住んでいる場所ではないこともある、という私の観測です。オーストラリアに訪れたことがある人であれば、このホームの定義の意味がもっと分かるかもしれないし、「自分の家」と「オーストラリア」の共通点も見えるでしょう。

オーストラリアPhoto by Tourism Australia
人によってホームという場所は、同時に1か所以上存在し得えます。

ファーストホームとセカンドホームの間を行き来し、旅するのはこの世の最も楽しい時間の過ごし方のひとつです。行きも帰りも「ただいま」と言える安心感があって、どちらでも満足感を得られるでしょう。筆者の場合は、生まれ故郷であるオーストラリアから日本の羽田空港に着陸するたびに、ホームに戻ってきた気分になります。

これまでオーストラリアに実際に滞在し、現地の温かみに触れたことがある人であれば、同国をまるでセカンドホームのように感じることもあるかもしれません。そして、まだオーストラリアだけでなく海外旅行に行ったことがない人にとっても、オーストラリアは、馴染み深くセカンドホームのような親しみを覚えられる場所になる可能性を多分に秘めているのです。

オーストラリアの環境保護

オーストラリア
Photo by Tourism and Events Queensland
事実、オーストラリアは、日本だけでなく、世界中の多くの人々にセカンドホームとして愛されています。その理由のひとつとして、昨今注目を集めているのが、オーストラリアの環境保護に対する取り組み。SDGsの重要性を多くの人が重視している中、この1年半の間、新型コロナ終息後に訪れてくる旅行者のための準備を進めています。

オーストラリアの滞在先は、ホテル、アパート、テント、ホームステイ、Airbnb、キャンピングカーなど色々な形の宿泊設備から成り立っていて、各社が環境保護活動を積極的に行っています。

たとえば、2021年9月1日より、使い捨てプラスチックの使用が一部禁止になったクイーンズランド州と、ニュー・サウス・ウェールズ州の7か所にあるクリスタルブルック・コレクションでは、SDGsを考慮し、2018年のホテル開業時よりペットボットルやアメニティボトルの使用削減に努めています。

また、客室のコーヒーメーカーに入れるカフェポッドはリサイクル可能なものを使用し、レストランの残食はコンポスト化。ホテル内で消費される食材の8割は、車で3時間以内の場所で生産されています。さらに、ルームキーはプラスティックではなく木製、ハンガーはカーボン紙製、携帯電話にホテルのアプリを入れれば、携帯がルームキーになるのです。こういった工夫、努力は、どこのホームでも志すべきでしょう。

オーストラリア先住民のSDGsな生き方

オーストラリア
Photo by Matt Deakin
環境保護といえば、オーストラリアの先住民は6万年間以上に渡る長い歴史の中で、環境保護をベースとした生活を続けています。彼らにとってSDGsとは、最近の新しい流行りではなく、至極当たり前の概念であり、いわば、昔から最先端の生き方を貫き通してきたものと言えます。

そんなオーストラリア先住民である「アボリジナルピープル」の芸術、精神性、文化、歴史、ダンスの探検は、日頃、都会で現代社会を生きる人々にとって衝撃の体験となるでしょう。オーストラリアでは現在も様々な場所で、現存する世界最古の生活文化に基づくアクティビティを体験することができるのです。

たとえば、クイーンズランド州ブリスベンのクリーブランドからフェリーで25分、または空港からヘリで10分の場所にあるミンジェリバー島(ノースストラドブローク島)では、先住民のガイドと一緒に昔ながらの魚釣り体験が可能。

赤ガレイや、ホワイティングなど5種類以上の魚を釣ることができ、ビーチでは、ガイドから島の歴史を習いながら伝統食のレモンマートルとワトルシードハーブをつけて焼いた最高に美味しいバーベキューフィッシュを食べることもできるのです。しかも、昨今の漁業のあり方について思いを馳せながら。

コロナ禍のオーストラリア

オーストラリア
Photo by Tourism Australia
世界各国と同様に、オーストラリアも新型コロナの影響を受けました。しかし、新規感染は比較的早く抑えることに成功し、旅行業界では効果的なコロナ対策を早期導入することができています。

オーストラリア連邦政府や各州政府、旅行業界の協会は、2020年から総合的な新型コロナ感染防止のための措置を実施しています。PCR検査は、どこでも無料で簡単に受けられるため、オーストラリアの人口約2,500万人に対して、3,400万回以上のPCR 検査をすでに終えています。ワクチン接種プログラムも進んでいて、2021年末までに対象人口の80%が2回接種を完了する予定です。

オーストラリアPhoto by Tourism Australia
大都市パースのある西オーストラリア州では、7月から11月にかけてがワイルドフラワーの咲く時期です。

州内各地で見られる12,000種類を超える力強くも美しい花々の6割は、西オーストラリア州にしか存在しない固有植物。残念ながら、今年は海外からの渡航者を歓迎することができないけれど、来年は是非、西オーストラリアのワイルドフラワーのサステナブルワンダーランドを見に行って欲しいのです。

オーストラリアPhoto by Australia’s Coral Coast
街中でも、キャンプサイトでも、国立公園でもあらゆる場所で咲き乱れるワイルドフラワーは、日本どころか世界のどこでも見ることのできないもののため、一見の価値があるでしょう。フィッツジェラルド・リバー国立公園では、そんな1,800種の植物が観賞できます。そこは、ハイキング、キャンプ、ホエールウォッチング、カヌーもできる上、ユネスコ世界生物圏保護区として登録されている貴重な場所でもあります。

西オーストラリア州だけでも日本の面積の7倍を誇り、自然豊富な癒しの場所であり、セカンドホームと呼ぶに相応しいかもしれません。とくに、アフターコロナの時代に最適な要素が盛り沢山です。

海外旅行が可能になった際には、とくに海外旅行未経験の方にセカンドホームを探す旅にオーストラリアをおすすめしたい。旅を終える頃には、自分自身が新しく生まれ変わっているでしょう。さらには、2つのホームがあるその気持ちが、やっと分かるようになっているかもしれません。そうすると、オーストラリアを訪れたことがある多くの人々のように、必ず2つのホームをそのまま残しておきたいと思うようになるはずです。

皆さんのセカンドホーム、オーストラリアでは、日本からのファミリーの皆さまをお待ちしています。

オーストラリア
Photo by Walk Into Luxury

詳しいオーストラリア旅についての情報は、コチラから!

Top photo by Tasmanian Walking Company / Great Walks of Australia

ライター
デレック ベインズ オーストラリア政府観光局 日本局長

2020年4月にオーストラリア政府観光局の日本局長として着任。州政府観光局と共に、観光やビジネスイベントを目的としたオーストラリアへの渡航需要を高めるため、日本市場でのマーケティング活動を統括している。ブリスベンのグリフィス大学でアジア研究を専攻、さらに、シドニー工科大学では執筆について学び、日本とオーストラリアを舞台にした詩集2巻と小説1冊を出版するほどの親日家。

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