ライター
デレック ベインズ オーストラリア政府観光局 日本局長

2020年4月にオーストラリア政府観光局の日本局長として着任。州政府観光局と共に、観光やビジネスイベントを目的としたオーストラリアへの渡航需要を高めるため、日本市場でのマーケティング活動を統括している。ブリスベンのグリフィス大学でアジア研究を専攻、さらに、シドニー工科大学では執筆について学び、日本とオーストラリアを舞台にした詩集2巻と小説1冊を出版するほどの親日家。

G’day(グッデイ)!2021年12月現在、久しぶりに私(デレック ベインズ)の母国、オーストラリアのシドニーに戻ってきています。今、こちらは真夏の季節ですが、ラニーニャ現象の影響か、例年より涼しく感じられます。

しかしその影響もあってか、ニュー・サウス・ウェールズ州内陸にある自然豊かな山脈の中の美しい谷「カンガルーバレー」では、珍しく滝が見られるようになりました。そして、それはとても幻想的な風景を作り出しています。

photo by Destination NSW
新型コロナの影響で、約1年半にわたりオーストラリアに帰国することが叶わなかった私は、「国境が再開したら日本の友人に見せたいオーストラリアはどこだろう?」とずっと考えてきました。そして今回、このカンガルーバレーの滝を見たに瞬間「これだ!」と思いました。

photo by Alexandra Adoncello
これは、まさにオーストラリアの大自然が作り出す奇跡の光景です。今年は例年より雨が多いため、まだまだこの滝を見る機会はありますよ。

2021年12月15日〜オーストラリア入国が可能に!

嬉しいことに、2021年12月15日よりオーストラリアでは、新型コロナによる規制が緩和され、日本のみなさまが再びオーストラリアに渡航できるようになりました。ようやくオーストラリア旅行の再開です!

オーストラリア政府観光局日本局長としての私の仕事は、オーストラリアの魅力を日本の皆さまに紹介すること。そのため、渡航ができなかったこの1年半、日本にいる間に自分なりにオーストラリアの好きな場所、料理、体験を毎日のように想像してきました。

自分が日本にいる時とオーストラリアにいる時とでその魅力が変わることはないのですが、新型コロナ感染拡大防止の為に国境が閉鎖されてからこの1年半の間に想像していたオーストラリアと、今回実際に帰国して、体験するオーストラリアは同じか否か……? その答えは、オーストラリアは記憶や想像の中よりも、やはりずっと美しかったということです。

絶品「ストロベリー・ウォーターメロン・ケーキ」

photo by James Horan;Destination NSW
たとえば……。おいしい食べ物にあふれている日本にいる間に忘れていましたが、シドニーにある「Black Star Pastry」の「ストロベリー・ウォーターメロン・ケーキ」は、最高に美味しいのです。

そう、名前の通り、いちごとスイカのケーキです。そのあまりにもの美味しさは、先日、友人の誕生日パーティーでファミリーサイズのホールケーキを6人で完食したほど。

このケーキは、インスタグラムでは世界でもっとも投稿されているケーキとして知られているのだそう。インスタ映えするだけでなく、いちごとクリームとスイカの絶妙な組み合わせが忘れられなくなるこの味は、確実に試してみる価値ありですよ。

オーストラリア産のデザートワインとペアリングすると、さらにいいでしょう。

「シドニー・オペラ・ハウス」の変わらない魅力

photo by Destination NSW

シドニーでは、サーキュラー・キーエリアで行われた同僚との忘年会に参加しました。コロナ禍のため、同僚とは1年半もの間、オンライン会議でのみ毎週話をしていたのですが、今回やっと直接会うことが叶いました。

忘年会の会場へ行く道中に、オーストラリアの一大観光名所でもある「シドニー・オペラ・ハウス」の近くを通りましたが、その時に見たオペラハウスの西側を照らした真っ赤な夕焼けは、翌日の晴天につながりました。

シドニー・オペラ・ハウスの夕焼けのように、私たち観光局での活動における情熱が旅行業界の明るい未来につながることを願っています。

シドニー・オペラ・ハウスといえば、シドニーでもっとも有名なシンボル的存在です。その独創的な形状と構造建設に困難をきたし、1959年の着工から完成までに14年間もの月日を費やしたことはご存知でしょうか。

デンマーク人建築家のヨーン・ウツソン氏がデザインしたオペラハウスは、予定以上に費用がかかり1966年に作業を一旦中断されましたが、その後再開され、1973年に完成。今ではユネスコの世界文化遺産に登録されています。

大都市の中のシドニー湾の美しさ、世界一流の建築と文化イベントが編み出す空間は、オーストラリア人にとっての心の羽を広げる場所。私は日本に戻る前に、もう一度、シドニー・オペラ・ハウスに行き、建物の中からヨーン・ウツソンの夢想の力を感じたいと思います。

オージーの故郷の味「フィッシュ・アンド・チップス」


私は、詩、小説、日記、記事などを書くことが大好きで、それらは仕事のひとつでもあります。しかし、仕事だからこそ時々途中で執筆を一時停止し、休憩を取らないといけません。

その日の夕方は、仕事の手を止めて、近所のフィッシュ・アンド・チップス屋に行ってきました。フィッシュ・アンド・チップスは、オージーにとっては故郷の味。その店の店長はギリシャ系の方で、20年以上この地で家族経営している人です。

訪れると、「いらっしゃい!最近会ってなかったな!」と店長が声をかけてくれました。私は「そう。今は日本で仕事しているよ」と答えたら、「簡単に行き来できるの?どういう仕事?」と彼は聞いてきたので、「今月から行き来できるようになったんだ。観光業の仕事なんだ」と私は説明しました。

店長は「よかったな!じゃ、今日の注文も、いつもの「グリルバラマンディ(グリルした魚料理)」でいい?チップス(フライドポテト)は大盛り?」彼はそう言って久しぶりの再会をフレンドリーに歓迎してくれました。

ちなみに、毎日でも美味しいチップスを食べたいのですが、健康を気遣って運動のため明日「ボンダイビーチ」で泳ぐとします(もし寝坊したら明後日でもいいかな……笑)。

ワーキングホリデー in オーストラリア

photo by Destination NSW
私がはじめて交換留学生として来日したのは43年も前の話で、あの頃は若くて(ハンサムな?)長髪の青年でした。時が経ち、世の中が少しわかるようになり、ワーキングホリデーを含めて、合わせて8年間ぐらい東京で仕事をしてきました。

東京は、その間に私のセカンドホームになったと考えています。来日する度に日本とより深い関係を築いている実感があり、そのことに時折、感謝の気持ちでいっぱいになります。

photo by Tourism Australia
先程も書きましたが、ようやく2021年12月15日より日本からオーストラリアへ渡航ができるようになり、さらに、ワーキングホリデーメーカーの受け入れも再開されました。

TABIPPO.NETの読者の皆さん、私が1年半もの間オンライン会議でしか会ったことがなかった同僚に、初めてオーストラリアで直接の自己紹介を果たしたように、直に体験出来るエキサイティングなオーストラリア旅行や、人生を変えるワーキングホリデーを計画してみませんか?

日本では決して見ることのできないスイカケーキや壮大な滝が、皆さんをお待ちしています!

詳しいオーストラリア旅についての情報は、コチラから!

Top Photo by Destination NSW

デレック ベインズ氏の寄稿記事一覧

オーストラリア旅行
・「日本人の愛すべきセカンドホーム・オーストラリアの旅へ」記事はこちら
・「五感で堪能するオーストラリアの旅」記事はこちら
・「美食大陸オーストラリアでトライしてほしい食体験」記事はこちら

ライター
デレック ベインズ オーストラリア政府観光局 日本局長

2020年4月にオーストラリア政府観光局の日本局長として着任。州政府観光局と共に、観光やビジネスイベントを目的としたオーストラリアへの渡航需要を高めるため、日本市場でのマーケティング活動を統括している。ブリスベンのグリフィス大学でアジア研究を専攻、さらに、シドニー工科大学では執筆について学び、日本とオーストラリアを舞台にした詩集2巻と小説1冊を出版するほどの親日家。

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