生きていると、人生のターニングポイントとなる出来事や人との出会いは何度か訪れる。
私の人生においてのターニングポイントは24歳から26歳に集中して起こった。とくに26歳で行ったハワイ留学での思い出は、帰国してから7年程経つが、いまだに私の中に色濃く刻まれている。
ハワイに渡り、最初に通ったのはハワイ大学が運営している語学コースのNICEプログラムというもの。
NICEを選んだ理由は、ハワイ大学が運営しているのでプログラム内容には間違いないだろうという安心感。他の学校よりも厳しいと聞いていたので英語力を上げられるだろうという期待。そして、ハワイ大学の施設内で授業が行われるのでハワイ大学へ通えるというミーハー心だった。
実際、NICEプログラムに通った日々は、私に様々な変化を与えてくれた。
今回は私の留学体験をもとに、ハワイでの短期留学の様子について紹介をしたい。海外への短期留学を考えている人の選択肢の一つや、参考になると嬉しい。
お喋りをする授業
授業風景 Photo by me
クラスは4コマに分かれていて、その中に喋ることに特化したOral Production(通称:OP)というクラスがあった。
他の授業ではインプットがメインだが、このOral Productionクラスはアウトプットに重点を置かれた授業設計になっていた。とにかく話して話して話しまくる。
2-3人のグループに分かれ、ハワイ大学の学生たちと1時間みっちり話せる時間が何度もあったのだが、これがとても楽しかった。
グループごとに教室を出て、大学構内の好きな場所で1時間ひたすらお喋りをする。
毎回トークテーマは決められており、何でも好きに話していいわけでは無いのだけれど。
「場所は校内ならどこでもいいよ、1時間いっぱい喋っておいで~!」って、日本で生まれ育った私からすると、結構衝撃を受けた授業のやり方だった。
この時間のおかげで、アウトプットをすることで知識として自分の中に定着する感覚が分かり、つたない英語でも恥ずかしがらずにガンガン話せる度胸がついたと思う。
先生たちのレベルの高さ、人柄の良さ
中庭 Photo by Natsuki
NICEプログラムの他にもう1校通ったが、NICEの先生たちは抜群に教え方が上手かった。
NICEの教師は長年英語を教えてきた人たちばかりで、英語を第一言語としない人々の感覚の違いを理解している上で解説をしてくれるので、分かりやすかった。
春・夏・秋・冬と学期が分かれているのだが、春と秋は日本と韓国の大学から大勢の交換留学生が来るので、それに合わせて臨時教師が雇われる。その臨時教師たちの質は他の語学学校と変わらなく感じたので、時期が選べるのならば夏と冬を選んでほしい。
常勤でいる先生たちはみんなユーモアでフレンドリーな人ばかりで、授業も退屈することが無かった。
クラスメイトとの絆の深まり
留学時のクラスメイトたちとのハワイ大学帰省 Photo by Shindo
他の語学学校は個人ごとに入学日と終了日がバラバラだが、NICEは学期制なので、入学日と終了日が必ず同じタイミングになる。
そのため、同じ時期に同じ苦労をして、同じ課題でつまづいて、同じ時期に疲弊し愚痴を言い合って、自然と距離が縮まっていったように感じた。
たった10週間しか同じ場所になかったのに、いまだに連絡を取り合い、一緒に旅行にいったり、その人のいる国へ遊びにいったりする。
校内 Photo By Shindo
NICEプログラムへ通う前に思っていた、安心感、期待、そして、ミーハー心、全てを満たしてくれて、むしろ期待以上のものを得ることができた。
まさに私の人生のターニングポイントとなった時期に、大きな刺激を与えてくれた、思い入れの強い場所。
ハワイへ留学をしたいと考えている人は、NICEプログラムを視野に入れてほしい。
真剣に英語と向き合うことができ、同じ環境でクラスメイトと切磋琢磨し、想像しているよりも、もっともっと良い時間が過ごせるはず。
thumbnail photo by Natsuki