「なんで今まで気づかなかったのだろう。なんてこった、和歌山。」
大阪に数年間住んでいたはずなのに、大人になって再度訪れた和歌山県は、想像の何倍もキラキラと輝いて見えた。太陽を鏡のように反射して眩しいほどに光る広い海。山々は深い緑色で、吸い込まれそうな静けさをまとっている。そして、そこにある街の空気は、都会にはない温かみと穏やかさを含んでいた。
「ここに休日に求めている癒しは全部あるじゃないか。」思わず、車の窓を開けて深呼吸した。
京都や奈良はもう行ったし、次はちょっと違う関西を体験してみたい……そんなあなたに、和歌山はぴったりの場所だ。車で走るだけでワクワクする、海と山の欲張りプランをご紹介!
見出し
【+1dayプラン】高原で風を浴び、白浜で海に恋する
Photo by Mari Takeda
ドライブでコンパクトに回るなら、おすすめしたいスポットは決まっている。いつ行っても違う顔を見せてくれる生石高原と白浜なら、初めての人も2回目の人も誰もが楽しめる定番スポットだ。
爽やかな緑色か。神秘的な黄金色か。異なる顔を見せる「生石高原」
Photo by Mari Takeda
ここは、和歌山市内から1時間半ほど走ったところにある生石高原。標高870メートルの山頂付近からは、関西有数の規模を誇る大草原のパノラマビューを堪能できる。
Photo by Yuki Akutsu
なかでも有名なフォトスポットは、大きく迫り出す「火上げ岩(ひあげいわ)」。下から煽るようなアングルで写真を撮ると、草原と青空がバランス良く入るので、写真好きにはたまらない。
私達が訪れたのは、9月下旬だったのでススキが首をもたげ始めた季節。雲の隙間から太陽が差し込むと一面が黄金色に染まる。ススキの間に伸びる小道をみんなで並びながら歩く姿が学生の頃を思い起こさせる。
春〜夏にかけて、青く生い茂る草原が広がるはず。季節を変えてまた訪れたい。
・名称:生石高原
・地図:
・所要時間:2時間
・オススメの時期:8月〜11月
海沿いランチは「Fitam」の特大バーガーで決まり
Photo by Mari Takeda
海沿いにアメリカ合衆国の国旗が見えてきたらお店の目印。店内に飾ってある小物は、レトロな異国の雰囲気を醸し出している。気に入った!思いを込めて選ばれたものたちに囲まれた空間は、心地がいい。
Photo by Mari Takeda
出てきたバーガーは、口を最大限に開いてもお肉まで届かないほどの大きさ。いつもはコーヒーを注文するけれど、バーガーと海に合わせるならレモネード。腹ごしらえは完璧!
・名称:Fitam
・地図:
・営業時間:月〜日曜日 11:30〜17:00
・定休日:水曜日
トロピカルな雰囲気がたまらない、「白浜」の海岸線
夕方には白浜ビーチへ。足を踏み入れた瞬間、白い砂浜とエメラルドブルーのコントラストに息を呑んだ。海風に吹かれながら裸足で波打ち際を歩いていると、まるで海外に来たかのような解放感に包まれる。
そして夜。
どーーーん。パラパラ……。
Photo by Mari Takeda
白浜の花火大会で夜空に咲く大輪の花が、波に反射して揺れている。湾曲する海岸線の中だけで見られる特別感と海の波で滲みながら輝く花火に感動して、ただただじっと見つめていた。予定外に出会えた花火大会は、まさに旅がくれるサプライズだった。
【+2dayプラン】最南端ドライブと熊野古道で“深い”和歌山体験
和歌山の西側が王道の観光スポットなら、最南端から東側は和歌山のB面と言うべきだろうか。深い森と太平洋の荒波が織りなす紀伊半島は、ただドライブするだけで冒険心をくすぐられる。
本州最南端・「潮岬」で大海原を独り占め
Photo by Mari Takeda
実は紀伊半島が、本州最南端の岬であることをご存知だろうか。この地帯は、プレートの沈み込みに伴って生み出された3種類の大地が組み合わされてできた珍しい地形になっている。岬の近くにある南紀熊野ジオパークは、その大地の成り立ちをわかりやすく説明してくれる施設だ。
Photo by Yuki Akutsu
少し進むと実際にプレートの一部を見ることができる場所があるのも面白い。突如現れる大きな反り立つ壁。数万年の年月をかけてできあがった地表を観察できるところは全国も限られているというのだから、なおさら貴重な経験に感じる。
・名称:本州最南端の碑
・住所:和歌山県串本町
・地図:
資料集で見たあの神秘的な「熊野古道」を、自分の足で歩きたい
Photo by Mari Takeda
和歌山県の東側、三重県との県境付近に、熊野那智大社はある。かつて、伊勢神宮から熊野三山を詣でるために人々が歩いた路のことを熊野古道と呼び、熊野那智大社をつなぐ道は、中辺路と呼ばれている。
深い緑の中に続く石畳の路。小学生の頃の私は、資料集で紹介されている熊野古道の写真に強く強く惹かれていた。山の少ない関東平野では関東平野では見た事のないその深い森の景色を、いつかは生で見てみたいと思っていた。
Photo by Mari Takeda
苔蒸した香りが立ち込め、差し込む太陽の光までも緑がかったその景色は、きっと鎌倉時代から変わらずに残っているだろう。「ここは本当に令和?」と錯覚するほど、時間が巻き戻ったような感覚がある。
Photo by Mari Takeda
進んだ先にある熊野那智大社は、全国4000社ある熊野神社の総本山である。那智の大滝は、日本三名瀑のひとつでもあり、その滝自体も神が宿るとして崇拝されてきた。大滝の前に立つと、歴史の重みや自然の壮大さに押し倒されそうになった。
・名称:熊野那智大社
・地図:
・アクセス:紀伊勝浦駅より熊野御坊南海バスでバス停「那智山」まで約30分
・所要時間:3時間
・公式サイトURL:https://kumanonachitaisha.or.jp/
自然と歴史の鼓動を感じる和歌山巡りで、ディープな関西旅行をはじめよう
Photo by Mari Takeda
白浜の花火を見上げたあの夜の胸の高鳴りも、生石高原で一面ススキに覆われた風景も、旅の時間を何倍も濃くしてくれる。きっと、大阪・京都・奈良のような都では触れることのない、新しい「感覚」を和歌山が呼び起こしてくれる。
大阪から目と鼻の先の距離にある、和歌山で週末旅はいかが?