皆さんは旅をするときどんな場所を訪れていますか?
私は必ず旅先のビールを飲んでいます!!!
ビールというと、キリンやアサヒなどの大手メーカーの製品を思い浮かべる人も多いでしょう。
ベルギーで注文したビール
しかし、近年では地元の名産品をふんだんに活かしたビールが日本全国で販売されています。いわゆる、クラフトビール。私は日本(もしくは海外)を訪れた際にその土地の特色が表現されたクラフトビールを味わっています。
今回はクラフトビールを味わう旅の魅力をお伝えしていきます。これを読めば旅先でクラフトビールを味わいたくなること間違いなし!
見出し
クラフトビールってなんだろう?
まず、最初にクラフトビールとは何か、簡単に説明しましょう。
クラフトビールのメーカーが集まった団体、全国地ビール醸造者協議会(以下、JBAと記す)の定義は以下の通りとなっています。
2.1回の仕込単位(麦汁の製造量)が20キロリットル以下の小規模な仕込みで行い、ブルワー(醸造者)が目の届く製造を行っている。
3.伝統的な製法で製造しているか、あるいは地域の特産品などを原料とした個性あふれるビールを製造している。そして地域に根付いている。
ざっくりまとめると、クラフトビールとはキリンやアサヒといった大手メーカーの資本から独立し、その地域に根ざしたビールといえます。
大手メーカーと比較するとクラフトビールは醸造設備が小さめです
このようなクラフトビールが多く生まれた背景として、1994年4月に行われた酒税法の改正が挙げられます。経済市場での規制緩和の一環として取り組まれ、これまではビールの年間最低醸造量が2000キロリットル以上(缶ビール600万本)でないと業界へ参入できなかったのが、60キロリットル(缶ビール18万本)に大幅に緩和されました。
いわゆる「地ビール」のブームが訪れたのが1990年代半ばのこと。
しかし、醸造量の規制が緩和されたとはいえ、何年もクラフトビールを販売し続けるのは難しいです。
最盛期(1998年)には300社あったのが、現在は200社未満にまで減少しており、業界の厳しさが伺えます。ただ、逆に考えると、現在も残っているクラフトビールは製品の質が高いといえます。
クラフトビールを巡る旅の楽しみ方
続いてはクラフトビールも旅も大好きな私がクラフトビールを巡る旅の楽しみ方をお伝えします。一部はクラフトビール自体の楽しみ方に該当しますが、これからの旅の参考にしていただけますと幸いです。
飲む前に色や香りを楽しむ!
クラフトビールは味以外にも楽しみがあります。それはビールの色や香りを楽しむこと。まず色についてご説明します。私たちが普段飲んでいるビール、いわゆるラガービールは基本的に白い泡に黄色いボディです。
黒いビールもあります。
しかし、クラフトビールは材料や作り方などによって色が変わってきます。黄色だけでない赤や茶色、黒のビールになっており、容器(グラス)に注がれたビールを見るのも楽しみ方の一つです。
続いて、クラフトビールの香りです。グラスにビールを注いだ時に鼻で感じる感覚を「アロマ」といい、この感覚は麦芽やホップなどの素材によって変わってきます。アロマが具体的にどういう成分でできているかは、200以上の化合物になっているらしく、長くなるのでここでは書きません。ただ、どんな匂いになっているかを具体的な植物や食品に例えて表現することが多いです。
ビールの原材料の1つでもある植物「ホップ」。柑橘系のような匂いがしました。
例えば、ドイツビールのスタイル「ヴァイツェン」は「バナナやバニラのような甘い香り」だと、イギリスビールのスタイル「スタウト」は「コーヒー豆を燻したような香り」だと言われることが多いです。これらは一般的な回答ですが、あなたが感じたままに表現してもらえば問題ありません。
このようにクラフトビールは飲む前から色や香りを楽しめます!
ビールグラスを楽しむ!
クラフトビールを飲む上で欠かせないのが、ビールを入れる容器、グラスです。普段ビールを飲む時はグラスを意識しないかもしれません。意識したとしても大手メーカーのロゴが入っているぐらいかもしれません。
しかし、グラスはクラフトビールの持ち味を活かす大切な要素です。なぜなら、グラスにビールを注ぐことで、炭酸がほどよく抜け口当たりがマイルドになります。これによって、ビールのおいしさを引き立てる泡や香りが生まれます。ビールの種類によっておすすめのグラスの形状があり、その特徴に合わせて作られています。
ベルギービールの博物館にはたくさんのグラスがあります!
例えば、ドイツの小麦を使用したビール「ヴァイツェン」用のグラスは泡を長持ちさせるためグラスの中央がくびれ、上部が広がっています。
ヴァイツェングラス。飲み口が広がっています。
逆に、イギリスのペールエールやIPA(インディア・ペールエール)を楽しむためにはチューリップグラスがおすすめ。飲み口に鼻が入るほど広く、その中に充満する香りを楽しむことに特化しています。
チューリップグラス。ヴァイツェングラスとは対照的にグラスの中心が膨れた形状です。
このようにビールのスタイル(種類)に応じたグラスが有ることでクラフトビールが持つ本来のおいしさや香りを引き出せます。
さらに、各メーカーのロゴが入ったグラスなを集めるのもおすすめです。特別なグラスは、基本的に生産場所の近辺で売られているので、そこへ飲みに行った証になります。
私のおすすめのクラフトビール
さて、ここからは私がおすすめするクラフトビールを紹介しましょう。製造元近くにあるビール工場やバーなどに行くことで、新鮮なクラフトビールを味わうことができるのでおすすめです。
夏の軽井沢で飲みたい~よなよなエール~
まずご紹介するのは、よなよなエールです。
クラフトビール業界の中では1.2を争うほどの売上を誇るメーカーであり、コンビニやスーパーマーケットで下記のようなパッケージを見かけることも多いです。
よなよなエールのパッケージ
醸造元のヤッホーブルーイングは本社と工場を避暑地として有名な長野県軽井沢町に置いています。普段工場は開いていませんが、毎年7月~8月には工場見学イベントを行っています。
私も昨年夏に工場見学に行きました。貴重な醸造設備に間近に触れることができたり、クラフトビールのあらゆる知識を知れたりできます。
主力製品の缶が並んでいます。
極めつけは新鮮なクラフトビールの試飲。柑橘系の香りが溢れる看板製品「よなよなエール」、ホップをふんだんに使った苦みたっぷりの「インドの青鬼」などをその場で味わえます。
製品名のインパクトがかなりあり、ビールについて分かりやすく知れるほどの人気イベントなので、早めの予約が必要です!
■詳細情報
・名称:ヤッホーブルーイング佐久醸造所
・住所:〒385-0009 長野県佐久市小田井1119-1
・地図:
・アクセス:JR佐久平駅からタクシーで20分
・営業時間:11:00~17:00
・定休日:夏季(8月・9月)限定で醸造所見学イベントを実施
・電話番号:050-3358-3965
・料金:1,980円
・所要時間:120分
・オススメの時期:夏季(8月・9月)
・公式サイトURL:https://yonasato.com/event/brewery/
温泉街でクラフトビール~ARIMA BREWERY~
古来より豊臣秀吉をはじめ、多くの人々が利用してきた有馬温泉。歴史ある温泉街の中に醸造所を構えるのが「ARIMA BREWERY」です。
店舗の外観
国際的な歴史のあるビ-ルの審査会「インタ-ナショナル・ビアカップ2014」にて金賞、世界で最も権威のあるコンペティション「ワ-ルドビアカップ2016」にて金賞をそれぞれ受賞するなど、国内外を問わず有名になっています。
六甲山の美味しい水がそのおいしさの源ともなっており、大いに飲みに行く価値があります。
そんなARIMA BREWERYは有馬温泉のメインストリート太閤通りに店舗を構えます。おすすめは3種の飲み比べセット。
左がジャパンエール、右がブラックエール
ホワイトエール・・・オレンジのアロマが香る
ブラックエール・・・ロースト麦芽の苦みがたっぷり
飲み比べセットでは、上記3種類のクラフトビールを楽しめます。
水や麦芽と行った素材にこだわるビールを楽しめます。温泉巡りの合間にぜひ訪れてみてください。
・名称:ARIMA BREWERY
・住所:〒651-1401 兵庫県神戸市北区有馬町1645
・地図:
・アクセス:神姫バス:バス停「有馬温泉[太閤橋]」下車徒歩約3分 /神戸電鉄 有馬温泉駅から徒歩5分
・営業時間:午前10時~午後5時30分
・定休日:毎週水曜日
・電話番号:0789031126
・公式サイトURL:https://arima-stagione.jp/arima_brewery.html#0
10種類のベルギービールを一気に楽しむ~Delirium~
そして最後に紹介するのは日本から遠く離れたベルギーのビールです。
日本のクラフトビールからは離れますが、ベルギーもビール大国のひとつ。とにかくビールのスタイル(種類)が多いのが特徴で、ビールの専門家でも「ベルギービールのスタイルは数えられない」と断言したほどです。
首都ブリュッセルには、ビールの有名店が多数あり、中でもおすすめのお店が「Delirium Cafe」。何千種類ものビールを提供していることで有名なお店です。
店舗の入口
ネオンの輝くカウンター
店舗の敷地はかなり広く、周囲の建物3~4軒の1階がまとめて店舗になっていました。
おすすめメニューはBeer Meter。
10種類のビールがセットで提供されるBeer Meter
日替わりで10種類のビールが選ばれ、300mlずつ小さなグラスに注がれてます。
アルコール度数やテイストが異なるため、自分好みの味に出会える可能性が高いです!一人で味わうには値段が高いですが、ビール好き同士またはあまりビールを飲まない方と一緒でも楽しめます。
ビール好きならとことん楽しい空間。いつか行ってみたいですね。
・名称:Delirium Café
・住所:Imp. de la Fidélité 4, 1000 Bruxelles, ベルギー
・地図:
・アクセス:地下鉄Gare Centrale駅から徒歩6分
・営業時間:11時~3時(月~木曜日)、11時~4時(金曜日&土曜日)、11時~2時(日曜日)
・定休日:不定休
・電話番号:+3225144434
・公式サイトURL:https://www.deliriumvillage.com/
クラフトビールを巡る旅に出よう!
クラフトビールにはここまで紹介しきれなかった奥深い魅力や銘柄があります!
現地だからこそ分かる新鮮な香りや味、各メーカーのグッズなど様々な魅力に溢れています。
私の大好きなよなよなエール
一期一会の出会いを求めて、ぜひ、あなたもクラフトビールを巡る旅に出てみましょう!
All photos by Takeshi Iwata