リヨン歴史地区
紀元前1世紀にローマ人によって築かれて以来、ヨーロッパの政治や文化の発展において重要な役割を果たしてきたリヨン。
今なお当時の面影を残す旧市街には石畳の道が続き、紀元前15年に築かれたローマ劇場を有するフルヴィエールの丘と絹織産業で栄えた当時の面影を残すクロワ・ルース地区を含めて世界遺産に登録されています。
アヴィニョン歴史地区:法王庁宮殿、司教関連建造物群及びアヴィニョン橋
14世紀初めに教皇庁がローマから移されてから大きな発展を遂げたアヴィニヨン。教皇庁が移されたことで、それに見合う美しく壮大な建築物が次々と建築されました。
当時ヨーロッパを代表する芸術家や学者が建築のために多く集まったため、芸術文化の傑作となり、その姿が現在にも残っています。1995年に世界文化遺産に登録されました。
アルル、ローマ遺跡とロマネスク様式建造物群
ゴッホによって描かれた「アルルの女」でも有名なアルルには、今なお闘牛や様々なイベントが行われている円形闘技場や、プロヴァンス最大のローマ浴場などがあります。
街ではゴッホによって描かれた風景を多数目にすることができます。7つの古代ローマ時代の遺跡とロマネスク様式の教会が1981年より世界遺産に登録されています。
シャルトル大聖堂
シャルトル大聖堂には世界で最も美しいと言われるステンドグラスがあります。高窓に施されたカラフルなステンドグラスは様々な色彩のやわらかな光を通しています。
西ファサードはゴシック様式の旧塔とロマネスク様式の新塔を兼ね備えており、塔からはシャルトルの街並みを望むことができます。1979年に世界文化遺産に登録されました。
ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)
ポン・デュ・ガールはガール川にかかる全長275m、高さ49mの壮大な水道橋です。ローマ人によって建設されてからおよそ2000年もの歴史を持ち、6世紀頃まで使用されていました。
均等に並ぶ三段のアーチははるか昔に生きたローマ人の英知の結晶とも言えます。時を越えて今に残る美しい文化の象徴は1985年に世界文化遺産に登録されました。
フォンテーヌブローの宮殿と庭園
ルーブル美術館、ベルサイユ宮殿と並びパリ三大宮殿の一つであるフォンテーヌブローは、ナポレオンが王の宮殿と呼んでから皇帝の居城となりました。
フランスにルネサンスを持ち込み、パリを芸術の都としたフランソワ1世の最高傑作が、この宮殿と庭園です。洗練されたルネサンス様式が使われた回廊は一見の価値があります。
アミアン大聖堂
ゴシックの王者との異名を持つ、フランスで最大規模の壮大なゴシック様式の大聖堂。大聖堂には十字軍によってエルサレムから持ち帰られた聖遺物である、イエス・キリストに洗礼を施したヨハネの頭蓋の一部が収められています。
美しいファサードと、外観を装飾する彫像は見る者全てを魅了します。1981年に世界文化遺産に登録されました。
オランジュのローマ劇場とその周辺及び凱旋門
1世紀、アウグストゥスがプロヴァンスを収めていた時に100m以上もある大きなローマ劇場が建設されました。
4世紀以降、どんどん荒廃していったローマ劇場でしたが、1825年に修復計画が開始され、数あるローマ劇場の中でも最も保存状態が良いことで知られています。古代ローマ帝国時代の遺跡として、凱旋門と共に1981年に世界遺産に登録されました。
サン・テミリオン地域
ワイン産地として初めて世界遺産に登録された地域です。広がるなだらかな丘陵地帯にはブドウ畑が広がり、その中には歴史ある古い建造物が点在しています。
12世紀半ばに、中心都市ボルドーがワインの輸出特権を得たことからワインの生産量が飛躍的に増加し、大きく繁栄しました。およそ800年にもわたるワインの歴史が評価され、世界遺産に登録されています。
ヴォーバンの要塞群
ヴォーバンは、太陽王ルイ14世に使えた軍人で、フランスの軍隊技術者の中で最も有名な人物と言われています。
要塞攻撃の名手と言われただけでなく、自国の防衛技術を高めるためおよそ160の戦場の要塞を建設し、そのうちの12が世界遺産に登録されています。これらの要塞は19世紀半ばまで軍事建築物を含む多くの建築物に大きな影響を与えました。