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「地方から地方へ旅をしようと思うと、どうしても移動が億劫になる……。」
そんな悩みを抱えている地方住みの方は、少なくないはずです。
現状、公共交通機関で「地方から地方へ」の旅をする際、多くの場合、一度東京や大阪といった都市圏の経由を余儀なくされます。これでは時間も手間もかかり、地方への旅のハードルは上がるばかりですよね。
かといって、車での移動も楽ではありません。長距離の運転は心身ともに疲労が溜まりますし、近年のガソリン代高騰や決して安くない高速料金……思いの外出費が嵩みます。
しかし、もし地方から地方へダイレクトに、楽に移動できたとしたら?そしてこうした移動の「手間・疲れ・コスト」を、もっとスマートに解消できる方法があるとしたら?
地方に住む人にとっても、他の地方への旅がぐっと身近なものになるはず。
そんな「地方から地方へ」の移動を実現させているのが、「コトバス」。四国のバス会社・琴平バス株式会社が運営する高速バスです。
コトバスは四国を拠点とした広範なネットワークを持っており、今年2月には新路線として「四国ー北陸線」の運行を開始しました。
四国と北陸を、夜寝ている間に移動できる。このコトバスの新路線を利用して、香川県琴平町と富山県を巡るモニターツアーを開催しました。
もちろん今回のモニターツアーのコンセプトは「Local to Local(地方から地方へ)」。琴平から富山へ地域の魅力を探しに行きました。
見出し
- 1コトバスを使って四国から北陸へ
- 2さながらバスのビジネスクラス⁉︎コトバスの「プレミアム3」
- 2.1魅力① ゆったり3列シートで快適なバス移動
- 2.2魅力② Free Wi-Fi、コンセントの完備
- 2.3魅力③ 長時間移動でも安心なトイレ付き
- 2.4魅力④ 女性が嬉しい!安心な座席配列
- 3ディープな富山を楽しむ
- 3.1【富山】「NANTO!」な驚きたくさん木彫刻の町南砺市・井波
- 3.2【富山】日本のベニスと称される美しい街並みが残る射水市
- 3.3【富山】高岡で受け継がれる400年の鋳造技術を「能作」で体験
- 4伝統ある日常と工芸を楽しむ富山ローカル旅
- 5「四国トランジット」におすすめな琴平スポット
- 5.1Kotori Coworking & Hostel 琴平
- 5.2こんぴらさん参りをするならその前に受けたい!「池さんの琴平学」
- 5.3必食!琴平のうどん、まずは「いわのや」で
- 6四国も北陸も!コトバスを使って「四国トランジット」でローカルのいいとこ取り観光!
コトバスを使って四国から北陸へ
富山駅に到着したコトバス
富山へはもちろん、運行開始したばかりのコトバスの新路線を使って向かいます。
私は普段東京にいるため、コトバスを使ってまずは東京から香川・琴平へ移動し、丸一日琴平を楽しんでから、夜に富山行きの夜行バスを利用しました。
都心部から四国へ行き、四国で遊んでから、夜行高速バス「コトバス」を利用して次の地方へ向かう。このスタイルを、あえて「四国トランジット」と呼びたくなります。
一見、移動に時間を使いすぎているようにも感じますが、寝ている間に次の目的地へ移動できるため、日中は存分に現地での観光を楽しむことができます。
二都市を一度に満喫できるので、むしろお得な気さえしてきます。時間に余裕のある方には、こうしたトランジットのような使い方もおすすめです。
さながらバスのビジネスクラス⁉︎コトバスの「プレミアム3」
魅力① ゆったり3列シートで快適なバス移動
「プレミアム3」の車内
※走行時は窓側のカーテンは閉まっています
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四国ー北陸路線を運行する車両は、3列独立シートの「プレミアム3」。ゆったりとしたラグジュアリーシートにはフット&レッグレストが完備され、長時間の移動でも足の疲れやむくみを感じさせません。
座席配列にゆとりがあるため、リクライニングも深く倒すことが可能です。シート脇のカーテンを閉めてブランケットに包まれれば、そこは自分だけのプライベート空間。
バスの心地よい揺れに誘われて眠りにつけば、目が覚めたときには目的地に到着しています。
魅力② Free Wi-Fi、コンセントの完備
琴平から富山へ向かう場合、出発は19:18、到着は翌朝8:10で、乗車時間は約13時間におよびます。
出発が深夜ではないため、消灯までの時間を車内でゆったりと過ごせるのが特徴です。
1席につき1箇所コンセントがついている
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車内にはFree Wi-Fiが完備されており、電波や通信料を気にせずスマートフォンなどで映画などを楽しめるのも嬉しいポイント。*
また、各シートにコンセントが設置されているため、翌日の活動に向けてデバイスをしっかり充電できるのも助かります。
*イヤホンの着用や画面の明るさ調整など、周りの方に配慮しながらお楽しみください。
魅力③ 長時間移動でも安心なトイレ付き
コトバスの「プレミアム3」は、車内にトイレを完備しています。
「途中でトイレに行きたくなったらどうしよう……」
「休憩はいつなんだろう?」
長時間のバス移動ではこうした不安がつきものですが、コトバスの夜行バスならいつでもご自身のタイミングでお手洗いを利用できるため、目的地まで安心して過ごせます。
魅力④ 女性が嬉しい!安心な座席配列
コトバスでは、女性にも安心して乗車してもらえるようにと、男女別に配席が行われます。
独立3列シートでカーテンも完備されており、もともとプライベート感のある空間ですが、こうしたきめ細やかな配慮が嬉しい、コトバスの魅力のひとつです。
そんな魅力がたくさん、丁寧なサービスによって快適な13時間を車内で過ごし、無事富山へ到着。
独立3列シートはふかふか抜群の座り心地、レッグ&フットレストのおかげで足もむくまず、想像以上に席を倒すことができたのでぐっすり眠ることができました。
ディープな富山を楽しむ

今回のモニターツアーでは南砺市・旧井波町、射水市、高岡市、3つのエリアを訪れました。各エリアの見どころをご紹介します。
【富山】「NANTO!」な驚きたくさん木彫刻の町南砺市・井波

木彫刻の町として有名な南砺市・旧井波町。日本有数の木彫りの町として知られており、街を散策すると、いたるところに工房が点在し、どこからともなく「トントン」と木を削る音が聞こえてきます。
古き良き街並みが残る旧井波町にて。
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今回のモニターツアー・井波編では南砺市アンバサダーを務めることちゃんこと徳田琴絵さんに案内していただきました。
日本でもっともクリエイティブな空き家活用を牽引する「アキヤラボ」
美しい街並みが残る井波。その一方で、著しい人口減少に伴う「空き家問題」が深刻な課題となっています。
南砺市のアンバサダーを務めることさん(真ん中ピンク色の洋服)
アキヤラボの代表務める小西さん(真ん中男性)
この課題を解決し、持続可能なまちづくりを模索しているのが、小西さん率いる「アキヤラボ」です。
アキヤラボは空き家を「未来への資源」と捉え直し、起業を志す移住者や地域住民と共に、伝統的な街並みを守りながら新たな変化を生み出しています。
古い建物を再利用して最近オープンしたという天ぷら屋さん
活動開始からわずか2年半で、売買や賃貸を通じて活用された空き家は53軒にのぼり、移住者や新規事業者が大幅に増加しました。
井波はまさに今、空き家活用による持続可能なまちづくりの先進的なロールモデルとなっています。
八日通りには至る所に木彫りの猫が。「南砺(なんと)とにゃんと」をかけているのだとか
3代に渡って伝統工芸を守り続ける南部白雲工房
3代目南部白雲さんと制作した木彫り彫刻
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井波彫刻で有名な井波。今回のツアーではことさんにご案内いただき「南部白雲工房」を見学・荒彫り体験をさせていただきました。
現在も100人近い木彫刻師が活動する井波。南部白雲工房では、3代目の南部白雲さんと、海外出身の方を含む修行中のお弟子さんたちが熱心に作業をされていました。
欄間など、下から見上げる場所に飾られるものは、そこも考慮して削る凹凸具合を調整するそう
井波彫刻といえば、瑞泉寺や日本家屋の欄間(らんま)が有名ですが、近年では調度品や現代アートなど、新たな表現に挑戦する職人も増えているといいます。
荒彫り体験の様子
実際に荒彫りを体験してみると、職人の豪快かつ繊細で正確な手さばきに圧倒されます。まさに神業。削りたての木の香りがふわりと漂い、作業に没頭するうちに心が安らいでいくのを感じました。
・名称:南部白雲工房
・住所:〒932-0211 富山県南砺市井波2174
・地図:
・営業時間:8:00~19:00
・定休日:日曜日
・電話番号:0763820916
・公式サイトURL:https://nanbuhakuun.com/
【富山】日本のベニスと称される美しい街並みが残る射水市
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射水市は射水まちづくり観光課の方々にご案内いただき、「日本のベニス」とも称されるほど美しい町並みが残る内川エリアを案内していただきました。
内川エリアはまさに「漁師の日常」が色濃く残る、港町の風景が魅力です。

内川も井波と同様に、空き家の増加という課題に直面しています。しかし近年では、その空き家をリノベーションした宿やカフェが少しずつ増え、街に新しい風が吹き始めています。
一方で、課題も少なくありません。
観光課の方にお話を伺うと、景観条例の未整備や、漁船の大型化に伴って内川の象徴でもあった小型船が減り、風景が変わりつつある現状を教えてくれました。
射水まちづくり観光課の方にお話しを伺った
漁師たちの日常が息づいているからこそ、内川には唯一無二の魅力があります。観光の活気と、そこに暮らす人々の生活。その絶妙なバランスをどう守っていくかが、これからの鍵になりそうです。
きっときと市場で食べた海鮮
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射水には「富山湾の宝石」と呼ばれる白エビ、「富山湾の王者」ベニズワイガニの水揚げ量で日本有数の規模を誇る「新湊漁港」があります。
新湊漁港では日本でも珍しい「昼セリ」が行われることでも有名です。昼セリを見て、隣接するきっときと市場で海鮮を食す、なんていうルートもおすすめです。
とれたての富山の海の幸、堪能してみてはいかがですか?
・名称:新湊漁港
・住所:〒934-0025 富山県射水市八幡町1丁目1-11
・地図:
海の幸が集まる射水で魚捌き体験
射水市の「みなとキッチン」では、不定期で様々なイベントが開催されています。

今回は「魚捌き体験」に参加してきました。
講師の「食べごとやナトゥーラ」さんに丁寧に教わりながら、実際に自分の手で魚を捌きます。

自分で体験することで、魚を捌く手間や、何より「命をいただいている」ということを改めて実感しました。
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最後はナトゥーラさんに仕上げをしていただき、自分たちで捌いた魚を美味しくいただきました。
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みなとキッチンでは、ほかにも様々なイベントが開催されています。射水市を訪れる際は、ぜひイベント情報をチェックしてみてください。
・名称:minato kitchen|みなとキッチン
・住所:〒934-0025 富山県射水市八幡町1丁目1100
・地図:Google Mapを埋め込み
・アクセス:
・営業時間:11時30分~13時30分
・定休日:日曜日
・公式サイトURL:https://lit.link/minatokitchen
【富山】高岡で受け継がれる400年の鋳造技術を「能作」で体験
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いまや富山観光で欠かせないスポットとなっているのが、鋳物メーカー「能作(のうさく)」の本社工場です。
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一歩足を踏み入れると、壁一面を埋め尽くす数千個の木型が目に飛び込んできます。その光景は、まさに圧巻。
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こちらでは鋳物製作体験も楽しめ、自分だけのオリジナル錫(すず)製品を作ることができます。
「生型(なまがた)鋳造」という高岡に100年以上前から伝わる砂を使った伝統技法が体験できる
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コースは30分と90分の2種類。特に90分コースでは、実際の職人と同じ工程で本格的な鋳物作りを体験できるのが魅力です。
作った作品をその日のうちに持ち帰れるのも嬉しいポイント。友人や家族、パートナーと一緒に、富山旅行の特別な思い出として「鋳物製作体験」はいかがでしょうか。
・名称:能作 本社工場
・住所:〒939-1119 富山県高岡市オフィスパーク8-1
・地図:
・営業時間:10:00~18:00(カフェLOは17:30)(※体験は事前予約推奨)
・定休日:
年末年始(工場見学は日曜・祝祭日休業。土曜は不定休。)
・電話番号:0766630001
・料金:【鋳物製作体験】
30分コース:※30分コースでは、お1人様につき2ヶまでお作りいただけます。
小学生限定:500円(税込550円)/1ヶあたり
小学生以外:1,000円(税込1,100円)/1ヶあたり
90分コース:3,500円(税込3,850円)〜(製作するものによって変動
・公式サイトURL:https://www.nousaku.co.jp/
伝統ある日常と工芸を楽しむ富山ローカル旅
富山の旅で出会ったのは、単なる観光資源としての工芸ではなく、人々の暮らしに深く根付いた「生きた伝統」でした。
井波の木彫り、内川の漁師町、高岡の鋳物。
どの場所でも、古き良きものを「未来の資源」として守り、新たな息吹を吹き込もうとする情熱に溢れています。
職人の手さばきや潮風の香り、そしてとれたての海の幸。 五感で楽しむ富山のローカル体験は、あなたの日常にも新たな彩りを添えてくれるはずです。
「四国トランジット」におすすめな琴平スポット
Kotori Coworking & Hostel 琴平
提供:Kotori Coworking & Hostel
琴平に滞在する際おすすめなのが「Kotori Coworking & Hostel 琴平(以下、Kotori)」。
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Kotoriは、金刀比羅宮の表参道沿いに位置するコワーキングスペース&ホステルです。コトバスの乗り場へは徒歩1分と、アクセスも非常に便利です。
24時間利用可能な宿泊者専用コワーキングスペースがあったり、無料のランドリーも完備されているため、琴平でのワーケーションや長期滞在にも適しています。
不定期でイベントも開催されています。最新のイベント情報は、Kotoriの公式SNSをチェックしてみてください。
Kotori Coworking & Hostel の詳細はこちら
・名称:Kotori Coworking & Hostel Kotohira (コトリ コワーキング&ホステル琴平)
・住所:〒766-0001 香川県仲多度郡琴平町720−15
・地図:
・電話番号:0877857820
・公式サイトURL:https://www.kotori-japan.com/
こんぴらさん参りをするならその前に受けたい!「池さんの琴平学」
琴平を訪れたら必ずお参りをしたいのがこんぴらさんの愛称で親しまれる「金刀比羅宮」。
でも、こんぴらさん参りする前にぜひ受けてみてほしいのが、「五人百姓 池商店」の28代目・池龍太郎さんによる「琴平学」。
金刀比羅宮の境内で唯一商売を許されている5軒の飴屋「五人百姓」の一つ「池商店」。
先祖代々、金刀比羅宮の神事に仕え、何百年も境内で「加美代飴(かみよあめ)」を販売し続けています。
金刀比羅宮の長い歴史と共に歩んできた池商店は、琴平についての知識も豊富。
「金刀比羅宮へ登るルート、実は一つじゃない!?」
「『金刀比羅』と『琴平』、漢字が違うのはどうして?」
「『さん』を付けて呼ばれるのは『お伊勢さん(伊勢神宮)』と『こんぴらさん(金刀比羅宮)』だけなのはなぜ?」
池さんは、こうした興味深いお話をたくさんしてくれます。お話を聞いた後に参拝すれば、こんぴらさん参りの楽しみも倍増するはず。
金刀比羅宮にお参りする際は、ぜひ事前に池さんの「琴平学」を体験してみてください。
・名称:五人百姓 池商店
・住所:〒766-0001 香川県仲多度郡琴平町933
・地図:
・営業時間:9:30~18:00
・定休日:-
・電話番号:0877753694
・公式サイトURL:http://www.ikesyouten.com/
必食!琴平のうどん、まずは「いわのや」で
しみなおイチオシの「とり天うどん+青唐辛子トッピング」
Photo by TAKA
香川県を訪れたなら、やはり本場の讃岐うどんは欠かせません。
金刀比羅宮の門前町として知られる琴平にも数多くの名店がありますが、今回ご紹介するのは「セルフうどん いわのや(以下、いわのや)」です。
「いわのや」は、TABIPPO代表の「しみなお」こと清水直哉も通い詰める人気店。
朝10:30から営業しているため、少し遅めの朝食として楽しむのにもぴったりです。
しみなおのイチオシは「とり天うどん 青唐辛子トッピング」。コシの強いもちもちの麺と、タレがしっかり染みたサクサクのとり天は相性抜群で、まさに絶品です。
琴平を訪れた際は、ぜひ足を運んでみてください。
・名称:セルフうどん いわのや
・住所:〒766-0002 香川県仲多度郡琴平町291−10
・地図:
・営業時間:10:30~15:00
・定休日:日曜日
・電話番号:0877755282
・公式サイトInstagram:https://www.instagram.com/iwanoyaudon
四国も北陸も!コトバスを使って「四国トランジット」でローカルのいいとこ取り観光!
Photo by TAKA
地方から地方へ。これまでは「遠い」と感じていた場所が、コトバスの新路線によってぐっと身近なものになりました。
今回の旅で体験した「四国トランジット」は、単なる移動の手段ではありません。
香川・琴平で歴史と食文化を楽しみ、夜の間に快適なコトバス「プレミアム3」で移動。目が覚めれば富山の伝統工芸と海の幸が待っている。
このシームレスな体験こそが、これからの「Local to Local」な旅の醍醐味だと言えるでしょう。
都市圏を経由する「当たり前」から抜け出し、あえて地方と地方をダイレクトに結んでみる。そこには、効率性だけでは測れない、その土地ならではのディープな魅力が凝縮されています。
「次の休みは、四国も北陸も欲張りに楽しみたい」そんな願いを叶えてくれるコトバスで、あなただけの新しい旅のルートを描いてみませんか?
photos by TAKA, Misako Yoshida