ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

みなさんは禅を体験をしたことはありますか?禅は邪念を避け精神統一をすることで、心を浄化する役割を持っています。お寺に行かないとできない、ハードルの高いアクティビティだと思われがちですが、そんな禅がひと粒のあめ玉を舐めるだけで出来てしまうなら、一度体験してみたいと思いませんか?

今回、ひと粒のあめ玉を使って禅の体験ができる京都・妙心寺退蔵院へ、ライターの桃(@XxPeach)が行って来ました。

緑がきれいな妙心寺退蔵院

妙心寺は京都中心地から少し離れた、静かな右京区にあります。近くには学校があるので通学中はワイワイガヤガヤしていますが、一歩妙心寺に足を入れると、そこは静かで緑豊かな別空間のよう。退蔵院はそんな妙心寺の一角にあり、耳を澄ますと鳥の鳴き声や風の音が聞こえてきます。

とにかく、お庭が丁寧に手入れされていて美しく、ついついシャッターを切ってしまうほど。周りに高い建物はなく、陽がしっかり入ってきます。

中に進むと、オーディオガイドの紹介を発見しました。こちらのガイドは体験を提供するON THE TRIPさんが手掛けており、アプリをダウンロードし退蔵院のコンテンツを開くことで、今回の禅体験のことや庭のことなどの情報を聞くことができます。ガイドナビゲーターとして副住職の松山大耕さんが務めており、詳しい内容を聴けるのが魅力の一つ。

ひと粒のあめ玉を使って禅の体験

「禅体験」というと朝早く寺で正座をして行うようなイメージがあり、外国人に人気のアクティビティとして注目されています。日本で昔から行われていたにも関わらず、禅体験をしたことがない人は多いのではないでしょうか。

そもそも禅とは、掃除をする、お風呂に浸かる、静かに座るなど、一つの物事に没頭することで禅の入り口に立てる言われています。

今回退蔵院で行われている「一粒のあめ玉で禅の体験」は、これまで少し遠くに感じていた「禅」を身近に感じてもらうために作られました。「あめ玉を舐めることに集中する」というところから、とにかく気軽にまずは体験してもらおうと、ON THE TRIPさんと退蔵院さんがタッグを組んで作った、新しいプログラムです。

何も考えず、ただひたすら舐め続ける

今回の大目玉である禅体験は、美しい庭の前に座って行います。あめ玉セットは300円。入り口または庭の前にある本堂で購入できます。

封を開けると、中にはあめ玉と禅体験の説明書きが書かれています。よく読んでから始めましょう。

舐めることに集中することで、禅体験ができるというアクティビティだけあって、あめ玉の味に工夫がされています。

あめ玉は、退蔵院で取れた柚子と瞑想効果のある薬草ゴツコラのエキスとローズウォーター、そして、食べられる杉を用いて作った杉パウダーの味。京都の飴屋さん「大文字飴」と共同で作られました。

鼻から抜けていくほんのり香り優しい柚子と、飴が終わる最後の合図代わりに口いっぱいに広がる杉パウダーがとても美味しいです。

あめ玉を舐めている間は、隣の人と話をしたり何か別のことを考えるのはNGです。ただまっすぐに、庭の方を向いて座って舐めることだけに集中しましょう。

本堂に腰掛けて静かに耳を澄ますと、風が緑を揺らす音、遠くの方から聞こえてくる虫の音……。都会ではなかなか聞こえない、自然を感じられる音を聞くことができ、それだけでも特別な体験ができます。

ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

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