英国の夏は「湖水地方」で過ごさない？世界遺産にも登録された、魅惑の国立公園へ。

 Near Sawrey（ニア・ソーリー）

ピーター・ラビットの作者であるビアトリクス・ポターが半生を過ごしたことで知られるニア・ソーリー。

この村で最も人気の観光地は、ビアトリクス・ポターの元邸宅、「ヒルトップ」。現在ではナショナルトラスに登録され、多くのファンが訪れる人気の観光スポットです。

お庭に一歩足を踏み入れると、そこはもう物語の世界。ピーターラビットの絵本や映画で見ていた光景がそのまま存在していて、まるで自分も登場人物の一人になったような気持ちを味わえます。

物語に登場する場所で写真を撮ることもできるので、訪れる前に絵本を読んでおくとより楽しめるでしょう。

また、併設されているお土産ショップには、ピーターラビットグッズが種類豊富に揃えられています。ファンにはたまらない空間ですよね。チケットは現地で直接購入も可能ですが、数が限られるため、事前予約をしておくと安心ですよ。

もちろん作者の自宅だけではなく、童話の世界感を感じられる街並みの散策も。アイスショップやこじんまりとしたカフェ、レストランが並び、平和な空気が流れていて、穏やかに楽しめますよ。

Windremire（ウィンダミア）

中心地は15分もあればぐるりと一周できてしまうくらい小さな村、ウィンダミア。ピーターラビットの映画でも、電車でウィンダミアを訪れるシーンが登場します。映画の世界観に浸れる、ファン必見の村です。

冒頭でご紹介したアンブルサイドからもほど近いので、ふらっと立ち寄るのにもってこいです。

Bowness on  windemire（ボウネス・オン・ウィンダミア）

さまざまなクルーズの拠点があるのがここ、ボウネス・オン・ウィンダミア。宿泊施設が充実しているため観光客の姿が多く、湖水地方の中でも観光地化された街です。

商店街も船乗り場からほど近く、船の時間に合わせて食事やお買い物を楽しむことができます。移動だけではなく、ウィンダミア湖を周遊するちょっとしたクルーズ旅など、さまざまなプランがあるので、用途に合わせて船旅を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ボートレンタルなども充実しており、「湖水地方」の名前にぴったりなアクティビティを楽しめる街ですよ。

Lancaster（ランカスター）

せっかく湖水地方を訪れたなら立ち寄りたいのがここ、ランカスター。厳密には湖水地方ではないものの、湖水地方に隣接しているため、少し足を伸ばして訪れてほしい、筆者のお気に入りの街です。

統一感のある茶色の石造りの家々は、まるでおとぎ話の世界のよう。半日もあれば十分に見て回れる小さな街ですが、観光スポットも点在しており、飽きることなく散策を楽しめます。

街のシンボル的存在として知られるのが「ランカスター城」。その昔、魔女裁判が行われた場所であり、1000年以上もの歴史が詰まったお城です。

城内ではガイドツアーを申し込むことができ、ランカスター城で実際に起きた悲劇の過去をより詳細に垣間見られます。

もちろん、お城以外にも魅力あふれるスポットがたくさんあるので、時間がある方はぜひ立ち寄ってみてくださいね。

英国の夏を感じる旅先へ

美しい自然と文化遺産に溢れる、英国の魅力が詰まった湖水地方。サマータイムを迎え、日照時間が伸びたイギリスを楽しむのにもぴったりな旅先ばかりです。街から街へと移動しているだけでも、たくさんの動物や広大で美しい景色などを目の当たりにし、英国の歴史を感じます。

今回ご紹介した以外にも、まだまだ魅力的な場所がたくさんあります。行きたい場所をピックアップして、次の旅にぜひ役立ててみてください。

All photos by Kana Kawahata