ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

ニーズのある場所を見つけて、飛び込め!


福岡でお仕事

前田:旅しながら働くアドレスホッパーに憧れる方は多いと思いますが、「アドレスホッパーになるにはどうすればいいですか?」と聞かれたら、何と答えていますか?

森山:まずは、場所を選ばない仕事にちょっとずつシフトしていってはどうでしょうか。週末だけ自宅を離れてみるというのもいいと思います。私自身、東京に住んでいたとき、週末を鎌倉で過ごして月曜日は鎌倉から東京へ、打ち合わせに出かけたりしていましたから。

前田:僕もTABIPPO.NETの編集長として、旅して働く人を増やしたいと思っています。もちろん、働かずとも、旅に出るだけでもいい。でも、みんなが旅に出ない理由は「お金がないから」と「仕事で忙しいから」にあると思っていて。それを解決できるのが、旅しながら働くことですよね。

森山:私が旅して働く人を増やしたいのは、コワーキングする友達がほしいから!(笑)
私は旅先でも仕事が優先なので、観光をするとしても朝に仕事をしてから、お昼に2時間くらいがちょうどいい。がっつり旅したい旅人とはなかなかタイミングが合いません。
一人旅はもう飽きたので、同じようなリズムで生活や旅をしてくれる人が見つかればいいなと。

前田:旅して働くにあたって、エンジニアはおすすめですか?

森山:おすすめ!エンジニアを求めている会社はたくさんあって、リモートOKとか、条件がいいところも多いんです。旅しやすい職業だと思いますよ。

前田:僕もそう思うんだけど、エンジニアをめざす人が増えていないような気がしています。何が理由なんでしょう?

森山:知識を身につけるハードルが高く感じるのかな?

アプリエンジニアを目指すなら、勉強して、アプリをひとつ作ってみるのがいいと思います。それを持って面接に行けばアピールしやすいですから。

また、早い段階からフリーランスになるなら、アプリ系ではなくWeb系がいいかもしれません。Web系はクラウドソーシングにも案件がたくさん出ているので、フリーランスデビューしやすいと思います。そこから紹介案件を増やすなど工夫すれば、旅しながら働くのに十分な収入を得られるようになるはずです。

前田:森山さんは、フリーランスとして生きていくと決めたとき、不安はなかったですか?

森山:不安よりも、自分の裁量で働けることのワクワクのほうが大きかったです。実際は、報酬をいただけなかったり、大変なときもあったんですが。

安定させるために意識したのは、仕事を紹介してくれる人を大切にすること。いい仕事をすれば、その後も継続的に仕事をいただけますから。もしいま、人とのつながりがないなら、エージェントにお願いするのもおすすめです。

前田:森山さんのような、旅しながら働くエンジニアになりたい方はどうすればいいでしょう?

森山:まずカンボジアに行くことかな(笑)。冗談ですが、当時のカンボジアのように、Webサイトを持っていない人が多い地域なら、信頼を築けば未経験でも依頼してくれる方がいると思います。

これは日本でも同じ。すばらしい活動をしているのにあまり発信していない方をお手伝いして、その代わりに宿代を安くしてもらったりして、旅しながら働くのはいかがでしょうか。ニーズのある場所をうまく見つけて、飛び込んでいくといいかもしれませんね。

前田:僕も同意です。その土地のメディアを立ち上げたり、そこで暮らしながらサービスをつくったりすると、思い出深い場所になりますよ。

 

 

森山:その通り。地域の人とつながれて、感謝されてと、いいことずくめ。専門的な知識を教えるとまではいかなくても、Excelをちょこっと教えるとか、業務効率化ツールを導入するお手伝いをするとか、お金につながらなくても楽しいものですよ。


HafH Nagasaki SAIにて

前田:今後も、旅しながら働く人を増やす活動を続けられる予定ですか?

森山:しばらくはHafHの活動に注力しつつ、WordPressのイベントにも登壇しつつ、旅して働く人が増えてきたタイミングで、またやりたいことが見つかったらやってみようと思ってます。

HafHに宿泊している人向けにプログラミングスクールをやってもいいし、行く先々で個人事業主向けにwebサイト制作の基礎をレクチャーしてもいい。1週間に1回集まってもらって、4回にわたってWordPressのインストールから更新までを教えるとか、どうかな?

前田:おもしろそう!ニーズあると思います。最後に、旅して働きたい人にアドバイスをお願いします。

森山:まず、チャレンジしてみるのがいいと思います。会社員なら、副業から初めて、週末ノマドをやってみてもいいかも。

また、フリーランスの先輩をつくることをおすすめします。講座やIT関係のイベントに出て、先生や参加者とつながるとか、HafHや多拠点居住ミートアップで友だちをつくるとか。経験者ならではの実践的なアドバイスをもらえたり、仕事を紹介してもらえたりと、次の一歩への足がかりになるはずですよ。

前田:僕が「旅してみたい」という人にアドバイスすることと同じですね。まずは一歩を踏み出して、近場に行ってみてほしい!森山さん、ありがとうございました。

ライター
西嶋 結 ライター・編集者

出版社出身のライター・編集者。本の仕事をしています。これまで訪れた国は70か国ほどで、自分を驚かせてくれる街や国が好みです。有給休暇をフル活用して弾丸旅に繰り出すべく、筋トレに励んでいます。

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