21:道(1954年)
怪力自慢の大道芸人ザンパノが、白痴の女ジェルソミーナを奴隷として買った。男の粗暴な振る舞いにも逆らわず、彼女は一緒に旅回りを続ける。やがて、彼女を捨てたザンパノは、ある町で彼女の口ずさんでいた歌を耳にする…。野卑な男が、僅かに残っていた人間性を蘇らせるまでを描いたフェリーニの名作。
失って気付く大切さ、何気ない日常の幸せを訴えた作品。どんな関係であれ一緒に過ごした時間からの決別を経た先に見えたものとは?ラストのザンパノと切なく響く音色に素晴らしく感動します。
監督は「神の道化師フランチェスコ」のフェデリコ・フェリーニ。日本版字幕は吉岡芳子さん。
22:レインマン
高級外車ディーラーのチャーリーは、絶縁状態にあった父の訃報を聞き、遺産目当てに帰省する。ところが、遺産の300万ドルは全て匿名の人物に相続されることとなっていた。その人物が、今まで存在すら知らなかった自閉症の兄レイモンドであると知った彼は、兄を病院から連れ出してロスへと向かうが…。
とにかく主役2人の演技が素晴らしいの一言。ひょんなことから出会った2人が次第に打ち解け合い、トム・クルーズ演じる主人公自身も自らが溜めこんでいたものを払拭していく。ラストの弁護士に必死に説明する別れのシーンは涙なしでは観れないです。
監督は「パーフェクト・ワールド」のバリー・レヴィンソン。日本版字幕は戸田奈津子さん。
23:LIFE!
ある日、「LIFE」表紙に使用する写真のネガが見当たらないことに気付いたウォルターはカメラマンを捜す旅へ出る。ニューヨークからグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤへと奇想天外な旅がウォルターの人生を変えていく。
主人公の規格外な空想にクスっとしてしまいつつ、劇中の音楽がとにかくテンションをあげてくれます。グリーンランドをスケボーで滑走するシーンは爽快で、カメラマン役のショーン・ペンもかっこいいです。一歩踏み出す大切さを教えてくれる作品。
監督は「ナイト・ミュージアム」のベン・スティラー。日本版字幕は「パパラッチ」の栗原とみ子さん。
24:シェフ 三ツ星フードトラックはじめました
ロサンゼルスにある一流レストランの<総料理長>カール・キャスパーは、メニューにあれこれと口出しするオーナーと対立し、突然店を辞めてしまう。次の仕事を探さなければならない時にマイアミに行った彼は、絶品のキューバサンドイッチと出逢う。その美味しさで人々に喜んでもらう為に、移動販売を始めることに。
人生はおいしい料理と軽快な音楽と愉快な仲間がいればそれだけでハッピー!とでも言わんばかりの多幸感映画。人生の酸いも甘いも教えてくれ、何度でも観たくなるシンプルに元気をもらえる作品です。
監督は「ウルフ・オブ・ウォールストリート」のジョン・ファヴロー。日本版字幕は「レイチェルの結婚」の牧野琴子さん。
25:ロード・オブ・ザ・リング 三部作
ホビット族が平和に暮らすホビット庄の青年フロド・バギンズは、111歳の誕生日を機に旅立つ養父ビルボが残していった、ひとつの指輪を手に入れる。しかし、その指輪こそ、かつて冥王サウロンが作り出した、世界を滅ぼす魔力を秘めた禁断の指輪だった。
ニュージーランドの広大な自然の中での撮影とあって、映像美は圧巻。そして多くのファンを虜にした劇中の音楽や、衣装の細部、旅を通して増えて行く仲間たちや戦闘シーンが物語を盛り上げてくれています。
監督は「キング・コング」のピーター・ジャクソン。日本版字幕は戸田奈津子さん。
26:スタンド・バイ・ミー
オレゴン州の小さな田舎町キャッスルロック。それぞれに家庭の問題を抱える4人の少年たちが、町から30キロばかり離れたところに列車の轢死体が放置されているという噂を聞き、死体探しの旅に出る。
それぞれに家庭環境の悩みを抱えながらも支え合うクリスとゴーディの友情が熱く、青春時代に戻りたくなる一作。ともに笑い合い、夢を語り合う彼らのやりとりは、短いストーリーにも関わらず胸を打つ。クリス役の今は亡きリバー・フェニックスの美形さにも目を奪われます。
監督は「ストーリー・オブ・ラブ」のロブ・ライナー。日本版字幕は「スパイダーマン」の菊池浩司さん。
27:きっと ここが帰る場所
元ロックスターのシャイアンは引きこもり生活を送っていたある日、故郷アメリカから30年も疎遠だった父親が危篤(きとく)だという知らせが届く。飛行機が苦手な彼は船でニューヨークへ向かうが…。
ダブリン、ニューヨーク、メキシコ州、ユタ州と巡るロードムービーで土地によって画の雰囲気が変わるのが面白いです。冒頭のシャイアンの登場シーンと音楽が鮮烈なインパクトを与え、ハマる人にはどっぷり浸かる一作。
監督は「グランド・フィナーレ」のパオロ・ソレンティーノ。日本版字幕は「レ・ミゼラブル」の石田泰子さん。
28:ダージリン急行
父の死をきっかけに別々の道を歩みはじめ、それぞれの人生で悩み迷っていたホイットマン家の3兄弟、フランシス、ピーター、ジャック。あるとき、事故で九死に一生を得たフランシスは、兄弟のきずなを取り戻すため、弟たちをインド旅行に誘う。
一見ただのゆるいおしゃれ映画ですが、いたるところに伏線があり謎解きが面白い作品。ラストで父を象徴としたスーツケースと決別するシーンは清々しく感動します。
監督は「グランド・ブダペスト・ホテル」のウェス・アンダーソン。日本版字幕は古田由紀子さん。
29:天国の口、終りの楽園。
幼なじみの17歳、フリオとテノッチは、夏休みに美しい人妻ルイサを誘い、3人で“天国の口”という名の海岸をめざして旅に出る。その道中で、それぞれの想いが現れていく。
「メキシコはすべてに生命が息づいているわ」の台詞通り、真夏の太陽に美しいメキシコの風景、人々に感化され思わず行きたくなってしまうほど、まばゆい作品。解放感の中での葛藤や、嫉妬、いがみ合いなどの交流を経て大人へと近づいていく様も見物です。
監督は「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン。日本版字幕は松浦美奈さん。
30:ロード・トリップ
大学生のジョッシュは幼なじみの恋人ティファニーと遠距離恋愛中。寂しさから同級生のベスと浮気したジョッシュは、情事を撮影したビデオを誤ってティファニーに送ってしまう。ビデオがティファニーに届く前に取り戻すべく、3人の悪友と一緒にニューヨークからテキサスを目指すが…。
男性による、男性のためのラブコメディ!浮気のビデオレターを巡って1800キロの旅に出ちゃうって、そんなおバカ丸出しな展開、男性にとってはロマンの塊では?若さ故のエネルギッシュさを感じながら、気楽に観れて笑える作品です。
監督は「恋愛ルーキーズ」のトッド・フィリップス。日本版字幕は石田泰子さん。
まとめ
いかがでしたか?フィルム作品からアニメ映画まで、どの作品も世代を越えて多くの人に愛される名作ばかり。あなただけのお気に入りの一作を見つけて、冒険の旅へと出発してみてくださいね!