ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

日本からわずか2時間で、ヨーロッパ気分が味わえる街があることをご存知ですか?その街とはロシア連邦、ウラジオストク。

決して大きな街ではありませんが、ヨーロッパ気分が味わえる素敵な港町です。今回は、そんなウラジオストクの見所をまとめてみました。

*編集部追記
2016年7月の記事に新たに6選追記しました。
2016年7月の記事に新たに3選追記しました。
2016年7月の記事に新たに追記しました。(2019年12月26日)
執筆時点での情報なので、実際に訪れた方で古い情報を見つけた方はmedia@tabippo.netまでご連絡ください。

ウラジオストクの概要

ロシア 内容
言語 ロシア語
通貨 ロシア・ルーブル
日本との時差 +1時間
観光ビザ 電子ビザを取得
コンセント Cタイプ
チップ 基本的に不要
日本からのフライト時間 直行便で約2時間半


ウラジオストクは、ロシアの極東地域にあります。

成田空港からたった2時間半ほど、シーズンによっては片道2万円以下で行けることから、近年、人気の旅行先になってきました。

「日本から一番近いヨーロッパ」として、気になっている方も多いのではないでしょうか?

たった2時間半で行けるのに街の雰囲気はヨーロッパ!港町の開放的な雰囲気を味わえるので、夏のプチ旅行におすすめです。コンパクトな街なので、2泊3日~3泊4日あればOKです。

ちなみに冬は極寒!ですが、冬のウラジオストク旅行なら本場のバレエを鑑賞したり、名物の氷上マラソンを楽しむことができます。

また、電子ビザを簡単に取得することができるのもうれしいポイント。

ウラジオストクのおすすめの記事はこちらです
極東ロシアがますます近く!電子ビザの適用地域が拡大

ウラジオストクに行ってみての感想


Photo by 新田浩之

私は2016年7月にウラジオストクを訪れました。今までモスクワ、サンクトペテルブルク、ムールマンスクを訪れましたが、ウラジオストクは本当に開放的で垢抜けています。それは女性のファションを見れば一目瞭然!

とてもカラフルで華やかです。滞在中は、ロシア人以外にも中国人、韓国人、朝鮮人を見かけました。人々の表情も明るいコスモポリタンな街、それがウラジオストクです。

ウラジオストクを訪れる際のアドバイス


Photo by 新田浩之

ウラジオストクへ訪れる際はビザに気を付けましょう。ウラジオストクイン、ウラジオストクアウトですと8月8日からスタートしたオンラインでのビザ申し込みが可能です。ウラジオストク以外の街(ハバロフスクやナホトカ)を訪れる際は、従来通りのやり方でビザを取得する必要があります。

今後、ビザの取得方法が変更になる可能性もあるので、訪れる前にビザの取得方法をチェックしましょう。

ウラジオストクの治安・ウラジオストク観光の注意点

ウラジオストクの治安は安定していて、観光しやすい街です。ですが、裏通りに入ると人気がぐっと減ることがあるので、女性の夜の一人歩きは避けてください。ヨーロッパ諸国と同様にスリや置き引き、引ったくりへの注意も必要です。

英語はあまり通じないこともあります。僕が泊まったホステルのスタッフは、韓国語はペラペラだけど英語はあまり……ということもありました。

移動に関しては、電車は走っていないので、基本的にはタクシーかバスを使うことになるでしょう。

ただタクシーの運転手さんも、ほとんど英語が通じないので、行き先をロシア語で書いたメモなどを用意しておくことをおすすめします。現地ツアーを予約するという方法もあります。

ロシアには、「ヤンデックス」という、Uberに似たタクシー配車アプリがあります。ですが、登録には、現地で使える電話番号が必要。

また運転手さんからはすぐにロシア語で電話がかかってくるので(地図上に、乗客の現在地は表示されているのですが)、ロシア語が話せないと使いこなすのが難しかったです。

ウラジオストクで食べるべき料理

ウラジオストク観光のおすすめは、本場のロシア料理にチャレンジすること!ボルシチ、ピロシキといった定番ロシア料理はぜひ食べてみてほしいです。

また日本ではあまり食べられないジョージア(グルジア)料理もおすすめ。筆者は、「プハリヒンカリ」というお店で「シュクメルリ」を食べて、とても感動しました。2019年12月には「松屋」がシュクメルリの全店販売を始めたことで話題になりました。

いつも店内は満員で、超人気店であることがうかがえました!

「シーバックソーン」というフルーツティーもおいしかったです。現地の人は、冬場ビタミンが不足するため、フルーツティーを大量に飲んでビタミンを摂取するそう。いろいろな種類があるようでした。

ウラジオストクのベストスポット


Photo by 新田浩之

ウラジオストクのベストスポットはアドミラーラ・フォーキナ通りです。とにかく、この通りは華やかで垢抜けています。きっと、この通りを歩くとロシアに対するイメージが大きく変わることでしょう。アドミラーラ・フォーキナ通りをまっすぐ進むと海(スポーツ湾)に出ます。

ウラジオストクのマイナーな観光スポット



ウクライナ観光のマイナースポットとしてユニークだったのは、北朝鮮レストラン「カフェ 平壌」です。郊外にあるので、タクシーで行くのがいいかもしれません(筆者は散歩がてら30分ほど歩いて行きました)。

料理は、一般的な韓国料理が食べられます。メニューに日本語表記があるので安心!羊肉の炒め物と北朝鮮名物の冷麺をオーダーしたのですが、いずれもとてもおいしかったです。

日によって20時~ディナーショーが開催され、北朝鮮の女性が歌を歌ってくれます。異国情緒が感じられるレアな経験なので、ぜひウラジオストクに行かれる際はチャレンジしてみてください。(筆者は撮影許可をいただきましたが、出演者や状況にもよると思われるので、確認をお忘れなく)

ウラジオストクへのアクセス

ウラジオストクは、東京から飛行機で2時間半ほど。鳥取県からは、なんと船でも行くことができます。

日本から近いといっても、街並みはヨーロッパ!気軽にヨーロッパ気分を味わうことができます。コンパクトな街なので、週末旅行にもおすすめです。

ウラジオストクとシベリア鉄道

ウラジオストクは、モスクワから走っているシベリア鉄道の終着点であり、出発点です。

時間がある方にはぜひ経験していただきたいのですが、チケットの買い方が難しいのでご注意を。

チケットは窓口でも購入できますが、「駅員さんたち英語通じるかな?」と不安だったので、筆者は日本でWeb予約しました。サイトがロシア語だったので、英語に翻訳しつつですが、無事に予約できました。

なお、シベリア鉄道の予約の仕方がわかりやすく解説されているサイトもありますが、手数料が含まれていて、とても高かったりするので注意してください。

ウラジオストクのおすすめ記事はこちらです
シベリア鉄道の車内はこんな感じ!運転ダイヤ・切符の購入方法を解説

*編集部追記(2017/9/4)
以下、観光スポットの一覧となっています。

そこは正しくヨーロッパの雰囲気「アドミラーラ・フォーキナー通り」

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Photo by 新田浩之

最初にご紹介するのはウラジオストクの中心からスポーツ湾へと通じる「アドミラーラ・フォーキナー通り」です。別名「噴水通り」とも呼ばれており、通りの真ん中に大きな噴水がいくつも存在します。

この通りは歩行者天国になっており、のんびりと散策することができます。通りに面する建物と雰囲気は「ロシア」と言うよりは「ヨーロッパ」という感じ。人々の服装もどこか垢抜けています。

少し華やかな雰囲気が楽しめると同時に、日本からわずか2時間でこのようなスポットがあること自体に驚くはずです。

■詳細情報
・名称:アドミラーラ・フォーキナー通り(ウーリッツァ アドミラーラ フォーキナ)
・アクセス:ウラジオストク駅から徒歩5分
・オススメの時期:冬以外

のんびり&垢抜けた雰囲気が楽しめる「スポーツ湾」

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Photo by 新田浩之

アドミラーラ・フォーキナー通りをまっすぐ進むと「スポーツ湾」に出られます。「スポーツ湾」は簡単なビーチになっており、人々は日光浴や海水浴を思い思いに楽しんでいます。雰囲気はどこかのんびりしており、海を見ているだけでもリラックスできるでしょう。

周辺には趣向を凝らした露天が軒を連ね、見ているだけでも楽しくなってきます。その中で、ぜひ訪れて試してほしいのがマロージナエ(アイスクリーム)!

ロシアのアイスクリームは濃厚で安くて本当においしいです。アイスクリームを食べながら、海をのんびりと眺めるのがウラジオストク風の休日の楽しみ方です。

■詳細情報
・名称:スポーツ湾(スポルティーヴナヤ ガヴァーニィ)
・アクセス:ウラジオストク駅から徒歩20分
・所要時間:1時間
・オススメの時期:夏

発展を続けるウラジオストクが見られる「鷹の巣展望台」

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Photo by 新田浩之

ウラジオストクは、ロシアの中で極東に位置する地方都市。もともと軍港として栄えたので、ソ連時代は「閉鎖都市」として外国人の立ち入りが禁じられていました。

ソ連崩壊後、ウラジオストクは「アジアへの窓口」として開放され、発展を続けています。2012年にはAPECの首脳会談がウラジオストクで行われました。

そんな発展するウラジオストクを観察できるのが「鷹の巣展望台」です。「鷹の巣展望台」からはウラジオストクの街並みが一望できます。

その中で注目すべきは長さ737メートルの「黄金橋」。APEC首脳会談に合わせるために2012年に完成しました。他にも、新しいアパートやビルが見られます。「鷹の巣展望台」からの風景はあなたのロシアのイメージを変えるのではないでしょうか。

■詳細情報
・名称:鷹の巣展望台(オルリーンノエ グニェズドー スモトロヴァーヤ プラシャートカ)
・住所:Eagle’s Nest Hill, Vladivostok
・アクセス:ウラジオストク駅前のバス停から62系統に乗車。3つ目のバス停で降り、そこから徒歩20分
・所要時間:30分~1時間
・オススメの時期:冬以外

迫力ある潜水艦を見学できる「潜水艦C-56博物館」

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Photo by 新田浩之

先ほども紹介した通り、ウラジオストクは軍港として発展しました。冷戦時代は、太平洋に出られる数少ない港として、戦略的に重要だったのです。そのような「軍港 ウラジオストク」を感じることができるスポットが「潜水艦C-56博物館」です。

この潜水艦はソビエト時代の主力潜水艦で、ウラジオストクにも多数配備されていました。実際に、現役そのままの潜水艦に入ることができ、設備も触ることができます。

まるで、映画のセットみたいで迫力満点!なお、船内を撮影する際は追加料金が必要ですのでご注意ください。

■詳細情報
・名称:潜水艦C-56博物館(パドヴォドナヤ ロードカ エス ピッディシャット シェースチ)
・住所:Korabelnaya Naberezhnaya, Vladivostok
・アクセス:ウラジオストク駅から徒歩15分
・営業時間:10:00~20:00
・電話番号:221-67-57
・料金:100ルーブル(写真50ルーブル)
・所要時間:30分
・オススメの時期:いつでも

モスクワへの道はここから始まる「ウラジオストク駅」

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Photo by 新田浩之

「ウラジオストク駅」はシベリア鉄道の起点駅として知られています。そうです、ここからモスクワ行きの列車が出発するのです。モスクワまでは6泊7日の道のり!ぜひ、シベリア鉄道にチャレンジしてみましょう。

シベリア鉄道に乗らなくても「ウラジオストク駅」は立ち寄りたいスポット。モスクワから来た列車を眺めると、ロシアの広大さを実感することでしょう。

また、「ウラジオストク駅」の時計にも注目したいところ。全てモスクワ時間で表示されています。なお、ウラジオストクとモスクワの時差は7時間です。少しロマンチックな気分に浸れる、そんなユニークな駅です。

■詳細情報
・名称:ウラジオストク駅(バグザール)
・住所:Aleutskaya ul., 2、Vladivostok
・アクセス:空港からアエロエクスプレスで約50分
・電話番号:+7 800 775-00-00
・所要時間:30分~1時間
・オススメの時期:いつでも

遊覧船ツアーが催行「金角湾」


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金角湾は、ウラジオストクを代表する観光スポットとして有名で、この湾の両側を繋ぐ橋はなんと、世界第5位の規模を誇るのだとか。空港から電車で街に向かうと、橋からの美しい景色を堪能できますよ。毎日11~19時の間には、金角湾を巡る遊覧船ツアーも催行されています。

■詳細情報
・名称:金角湾
・住所:Zolotoy Rog, Russia, 690012

5つ星を獲得「ホテル・ヒュンダイ・ウラジオストク」

中央広場より徒歩10分!市内からアクセスの良い好立地にある、ホテル・ヒュンダイ・ウラジオストク。ロシア極東で初めて5つ星を獲得した高級ホテルで、質の高いサービスを受けることができます。12階にあるバーラウンジからは、ウラジオストクの夜景も一望できますよ。

■詳細情報
・名称:ホテル・ヒュンダイ・ウラジオストク
・住所:Semenovskaya ul., 29, Vladivostok, Primorskiy kray, Russia, 690000
・電話番号:0423240-233
・公式サイトURL:http://www.jp.hotelhyundai.ru

ギャンブルを楽しめる「ティグレ・デ・クリスタル」

ウラジオストクでギャンブルを楽しみたい方必見!ティグレ・デ・クリスタルは、ウラジオストク近郊の公認ギャンブルエリアにある唯一のカジノで、スロットマシーンやルーレットなど、様々なギャンブルに挑戦できます。将来的には、カジノの他にレジャー施設やホテルなどを建設し、「極東のマカオ」として発展させていく予定だそうです。

■詳細情報
・名称:ティグレ・デ・クリスタル
・住所:73, Muravyinaya Bay, 692760, Artyom, Primorsky region, Russian Federation
・電話番号:4232468888

世界最長規模の橋「ルースキー島連絡橋」


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東ボスポラス海峡とルースキー島とを結ぶ連絡橋で、高さ324m、脚橋の間が1,104mと、世界最長規模を誇ります。ウラジオストクのシンボルとして、観光客のみならず地元民からも愛される橋です。ぜひご自身の目で、その雄大な姿を見てみてくださいね。

■詳細情報
・名称:ルースキー島連絡橋
・住所:Russky Bridge, Russia

歴史好きにおすすめ「ヴォロシーロフ砲台博物館」


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まるで迷路のような、ソ連時代の要塞をそのまま利用した博物館です。山に掘られた地下道やトンネルは複雑に入り組んでおり、まさに歴史好きにはたまらないスポット!戦艦ポルタヴァ号の大砲が設置されている場所では、なんと実際に大砲を打つことができるというから驚きです。

■詳細情報
・名称:ヴォロシーロフ砲台博物館
・住所:Voroshilovskaya Batareya, 1 | Russkiy, Vladivostok 690920, Russia
・公式サイトURL:http://museumtof.ru
ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

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