ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

よく笑う


メキシコの家族たちは、ちょっとしたことでも心の底から豪快に笑います。一人が笑い出すと、周りにも伝染して、その場は大爆笑の渦。メキシコの家族を思い出すときは、決まって彼らのキラキラとした笑顔が思い浮かびます。


実際に、笑うことは、ストレス解消・不安や緊張の軽減・人間関係の確立促進などに効果があると複数の研究で明らかになっています。

また、笑うことで“幸せの脳内ホルモン” エンドルフィンが分泌され、幸福感がもたらされるんだそう。その鎮静作用はモルヒネの数倍とも言われているんだとか。

友人や同僚たちと小さなことも笑い話にしたり、帰宅後お笑い番組を見て笑ったり、おもしろかったできごとを思い返してみたり。日々の生活で笑える時間が増えると、さらに幸福度が増すのではないかと思います。

受容力が高い


受容力の高さも、彼らのポジティブで魅力的な一面。

主人は小学生低学年までメキシコで育ち、その後両親とともにアメリカへ移住したため、メキシコの家族とは滅多に会えることはなくなったそうです。それでも毎回メキシコの家族を訪ねると、昨日までずっと一緒に育ったかのような気楽さと、親密さ。

その妻である私に対しても、みんなが温かく受け入れてくれました。近所を散歩に行くときは、叔母や甥っ子、その旦那さんまで一緒にみんなでゾロゾロ。ティーンエイジャーの姪っ子たちも、いつも私と手をつないで歩いたり、ハグしてくれたり。


近所のパン屋さんに入ったら、調理場まで連れてきてほかの従業員に紹介してくれたり。その人から、家に招待されたり。とにかくみんなが、新参者であり、共通の言語もない私をいとも簡単に受け入れてくれてくれたんです。日本のパンについて教えてよ、と新しいアイデアにも積極的。


日本語で子どもたちの名前を書いて見せると、「私のも、私のも!」とみんな興味津々。翌日には、学校のお友だちも連れてきて、「私の日本人の叔母さんよ」と自慢げに紹介してくれたり。

私はスペイン語が話せないので、片言の、変てこなスペイン語でしか意思疎通がとれないのですが、そんなことはお構いなしで、いつもニコニコ寄ってきてくれる姿が本当に可愛かったです。


これは叔母の友人の子どもの誕生日パーティーに招待されたときの写真。もちろん参加者みんな見ず知らずの人たちですが、誰も私たちの存在を疑問に思わず、ドリンクや食事をすすめてくれたり、話しかけてくれたり。

新しいことや、見ず知らずの人を受容することを容易にできる彼らは、きっとどこへ行っても周りの人に愛されるだろうし、人生のさまざまな局面でも楽しめるんだろうなぁと思いました。

「子どもは宝」という社会通念がある


メキシコ、特に農村部は大家族が多く、主人の家族もその例にもれず、とにかく子どもが多い。そして、みんなキラキラ輝いた素敵な笑顔の持ち主です。


路上で近所の子どもたちが集まり、遊んでいる姿もそこらで見ました。治安はよくないけども、近所の人たちみんなで見守っているから安心なんだとか。

コミュニティ一丸となって、子どもを温かく見守り、育てていく。「子どもたちは宝物だから」「子どもたちは未来だから」という声をたくさん聞きました。

家族からだけでなく、地域の人たちからもたくさんの愛情を持って育つ子どもたちは、エネルギーに溢れ、ポジティブで真っ直ぐで、すでにハッピーライフを送る基盤ができているような気がしました。


当時私は長女を妊娠中だったのですが、「みんな子だくさんだし、妊婦なんて珍しくもないだろうなあ」なんて思っていたんですが、びっくりするほどみんな妊娠を喜んでくれ、身体を労わってくれ、小さな子どもたちですら、私のお腹に向かってたくさん話しかけてくれました。

未来と希望の詰まった子どもたち。温かく見守り、時には積極的にコミュニケーションもとっていきたいものです。子どもたちからはポジティブなエネルギーがもらえることが多く、びっくりさせられることも多いですよ。

日々の小さなことに幸せを見出す


メキシコの家族と過ごす中で、何か特別なことでなくても、身近な小さなことに幸せを見つけるって素敵だなぁと、感じることが何度もありました。

例えば、近所をお散歩中には、子どもたちが道端で見つけたお花を「すっごくきれいだよ!」と言って、ニコニコしながら持ってきてくれたり。

私が喜ぶのを見ると、「今日は特別きれいな花がたくさんあるから、ラッキーだよ!」と言って、今度は山もりのお花を持ってきてくれたり。そんな姿が可愛くて、こちらも思わず心がポカポカ温かくなりました。


これは、通りすがりの家の木に実っていたフルーツを、「今年はじめて見たね~!」と言って、家族一同大盛り上がりで、のぞいている姿。

近所の散歩中だけでも、このような光景が何度もあり、みんな幸せ見つけ上手だな~と感心したのを覚えています。

毎日を大切にすごそう

特別なシチュエーションがなくても、日々何かしらの幸せを見つけ、心から楽しむことができる彼らの人生はまさにハッピーの一言。人生への向き合い方やポジティブマインドなど、たくさんのことを学ぶことができた日々は、今でも私の宝物になっています。

なかなかリフレッシュするのが難しい毎日が続いていますが、一日一日を大切に、メキシコ流ハッピーライフを送ってみてはいかがでしょうか。

All photos by Yu Villegas

ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

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