こんにちは!トラベルライターの土庄です。
「トラベルライターから旅行業へ!旅への想いがつないだ20代最後の転職」の記事で書いたように、昨年、旅行業界に転職しました。それからおよそ10ヶ月が経とうとしています。
本業と副業が交わったことで、新卒の頃には考えられなかったほど人生が豊かになり、今ではいきいきと働きながら、理想のキャリアを目指して試行錯誤しています。
そんな筆者が最近、積極的に参画しているのが「地域複業」です。自分のスキルアップ、将来なりたい姿に向かって、トラベルライターの範疇を超えて挑戦中。本記事では地域複業の魅力や意義についてご紹介します。
地域複業に挑戦したい方や、”好き”を仕事にしたい方の参考になれば幸いです。
見出し
地域複業とは
photo by Yuhei Tonosho
地域複業という言葉をご存じでしょうか?地域複業とは、本業を継続しながら、業務委託契約やプロボノで地域のお仕事に参画することを指します。
プロボノとは、各分野の専門家が、自身の知識やスキルを無償提供して、社会貢献するボランティア活動全般のこと。
現在、事業者と人材のマッチングプラットフォームも増え、誰でも地域複業へ参画できる時代になりつつあると言えるでしょう。
地域複業をはじめた経緯
これまで3年以上、日本各地を巡りながらトラベルライターとして活動してきた筆者。トラベルライターは、とてもやりがいのある楽しい仕事です。ですがその一方で、歯がゆい思いをしていることもあります。
それは、ライティングとは、ビジネスの下流(後半)にある仕事だということ。自由に発信・表現できますが、上流(前半)にあるコンテンツの企画や作り込みには直接介入できません。
「なぜ自分はトラベルライターをしているんだっけ?」
そんな疑問が浮かんだとき、原点に立ち返りました。そして、ライティング自体が複業の目的ではないことを再認識したのです。
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日本各地には個性豊かな自然や伝統文化があります。しかし、それらがあまり注目されていなかったり、継承者がおらず消えてしまったりする場面も見てきました。
「地方の伝統的な価値を守り、一方で新たな価値を創出したい」
いつしかそんな感情が芽生え、ライターとして活動するモチベーションとなり、本業の転職にもつながりました。
これまで参画したプロジェクト事例
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地域複業に挑戦して半年ほど、これまで以下のようなプロジェクトに参画してきました。旅行業界に軸足を置きつつも、それ以外の業界の案件にも挑戦しています。
具体的には以下の通りです。
・パソコン教室のプログラミング講座設計・コンサルティング・広報(愛知県豊田市)
・古民家移築/登窯再生プロジェクトのコンサルティング・広報(愛知県新城市)
案件選びでは、できるかどうかというより、自分がしたいと思えるかどうかを重視。また報酬などの条件面に加え、自分のキャリアアップにつながることも大事にしています。
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ときには、クライアントが成し遂げたいことや複業メンバーに任せたい業務がはっきりしていなかったり、参画しているメンバー同士の連携不足や仲違いがあったり……さまざまな問題に直面しました。
そのため常に状況に応じて、課題解決に向けて主体的に働きかけることが必要です。
「他メンバーとの棲み分け、連携をどうするか?」
「どのようにクライアントを動かすか?」
「どうしたら明確なゴールイメージを共有できるか?」
もちろん大変なプロジェクトもありますが、真正面からプロジェクトに向き合うなかで、着実に自身の成長につながっている実感を得ています。
地域複業での気付き・やりがい
さまざまなプロジェクトを通じて気付き・やりがいを得られたので、簡単にまとめてみたいと思います。
経験やスキルを生かせる
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これまで本業では、機械系専門商社→精密部品メーカー→IT企業と渡り歩いてきた筆者。キャリアパスが定まっていないことが気になっていましたが、このバックグランドを生かせるプロジェクトもありました。
それは、製造業への就職を目指す学生向けに、プログラミング講座の設計から広報までを手がける業務です。
製造業での経験・知見が基盤のひとつとなり、IT企業やトラベルライター業で培った広告の知見やライティング力を生かすことができています。
スキルアップできる
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プロジェクトによっては、「何が自社の強みで、何が課題か」をうまく整理できていないクライアントに出会うことも。
そこではマーケティングのSWOT分析を実施することになります。学生時代にマーケティングの資格を取得した筆者ですが、実際に使うのは初めて。自社の強み・弱み、今後の方向性、取り組むべき課題などを整理するにはマーケティングの力が必要だと身をもって実感できました。
実践的にスキルアップできた瞬間は、ささやかな喜びです。
働く楽しさを感じられる
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どんな仕事であれ、自分の思いとは相反することをしなければいけないときもあります。
筆者も本業ではずっと営業職ですが、必ずしも、売っているもの=売りたいものとは限りません。自分の意思と営業目標は別ですよね。
そのため、好きで始めた複業では「自分のしたいと思うことだけをする」と決めています。
特に地域複業で、共感できるクライアントに出会い、自分なりの個性を生かして成果を残せたとき「働くってこんなに楽しいものなんだ!」と実感することができました。
ずっとプレイヤーでいるために
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現在、本業では民間事業者向けの営業として現場のフロントラインに立っていますが、いずれは旅行マーケットを大きく動かす行政向けの営業に挑戦したいと考えています。
そうなると、さまざまな事業を統括するプロデューサーの立場となります。一方で、一事業に向き合い続けるプレイヤーで居続けたいという思いも捨てられません。
地域複業は、その両方の思いを叶えるキャリアの可能性を示してくれました。それは本業と複業を両軸とする構想です。
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本業:民間事業者向けの営業 → 行政向けの営業・研究員
本業は旅行マーケットの最前線での営業活動。日々、クライアントとの折衝や社内外の取り組みを通じて、新たな学びが得られ、働きながら業界のことをインプットさせてもらっています。
将来的には、行政と折衝して旅行マーケットを大きく動かしたり、旅行業界を研究して事業者にフィードバックしたりしていくような仕事に就いてみたいと考えています。
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副業:トラベルライター → マルチな外部人材・広報
一方、副業ではライティングを継続しつつも、外部人材として地域のプロジェクトに深く入り込み、地方創生に参画していきたいと考えています。
事業者と伴走しながらコンテンツの設計や作り込み、磨き込みまで行い、発信まで一気通貫して担えるようになるのが理想。旅行業界において、上流から下流までプロフェッショナルとして関われる働き方を目指しています。
このように、いま自分が持つスキルや、今までの経験を糧に”好き”を生かしたキャリアチェンジは大きな可能性を持っていると感じています。
地域複業に挑戦してみよう
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これまでご紹介したように、キャリア形成において、大きな可能性を感じている地域複業。最後に、プロジェクトの探し方を簡単にお伝えします。
現在、さまざまなマッチングサイトがありますが、個人的に重宝しているのがふるさと兼業というプラットフォームです。
行政を巻き込みながら外部人材と地域の中小企業のマッチングに注力しており、コーディネーターのフォローも手厚いのが特徴。応募したいプロジェクトにすぐ出会えればラッキーです。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか?