ライター

旅・グルメ・カメラが大好きなフリーランス。学生時代に訪れたシンガポールで海外旅行の楽しさを知り、それ以来稼いだお金の大半を旅行に注ぎ込む日々。旅をしすぎた結果「今日本にいる?」と聞かれるほどに。ライター、SNSマーケター、フードフォトグラファーとして活動中。

日本は、生まれ育った場所。私にとって、それ以上でも以下でもありませんでした。良くも悪くも、代わり映えのしない国だと、正直そう思っていました。

その一方で、こう感じたことはないでしょうか。
「日本ってなんだか地味だな」「海外の方が自由でかっこいいな」と。

実は私もそのひとりでした。SNSや旅番組で見る海外の景色、自由な空気感に憧れて「日本にいると刺激がない」「もっと広い世界を知りたい」と感じていました。

しかし、その気持ちは少しずつ変わっていきました。地味だと思っていたものの正体に、旅先で気づかされることになったのです。

旅先で出会った、まっすぐな「日本大好き!」

ナッシュビルの街並み
アメリカ・ナッシュビルの街並み
旅先で出会う人たちは、驚くほどまっすぐでした。

「日本から来たの?日本大好きなんだよ!」
「この間日本に行ったんだ、すごく良かったよ、綺麗な街だよね。」
「また行きたいの!」

そんな言葉を、行く先々でかけられました。

誰に強制されたわけでもないのに、屈託なく、ためらいなく「好き」だと言い切る。中には、日本の文化やアニメ、ラーメンなど、自分の好きな部分を熱く語ってくれる人もいました。その姿を目の当たりにするたびに、少し不思議な気持ちになりました。

ワットアルン
バンコク・ワットアルンの夜景
日本人であることを伝えると、驚くほど温かく接してもらえることもしばしばありました。

例えばバンコクのカフェでは、私が日本人だと知った瞬間、写真を撮ってくれたり、「快適に過ごせている?」と気にかけてくれたり。

また別の国では、覚えたての日本語で「こんにちは」「ありがとう」と一生懸命話しかけてくれる人もいました。少し照れながら話す姿がなんとも微笑ましかったです。

さらには「日本人だからおまけね!」とサービスしてもらえたことも。

そんな出来事が一度や二度ではありませんでした。

そのたびに「日本人って、海外ではこんなにも好意的なイメージなのか」と驚かされます。日本で暮らしているだけでは、きっと気づかなかったことでした。

「大好き」と言い切れるほど、いい国なのかもしれない

チェスキークルムロフの朝焼け
チェスキークルムロフの朝焼け
考えてみれば、これはただの社交辞令では片付けられない頻度でした。

どの国に行っても、誰かしらが「日本が好きだ」と口にします。それも、遠慮がちにではなく、満面の笑みで、まっすぐに。

そのとき、ふと思いました。それだけ多くの人が、迷いなく「好き」だと言い切れるくらい、日本は実際にすごい国なのかもしれない、と。

自分の中で「まあ、好きかな」くらいだった感覚が、少しずつ揺さぶられ始めた瞬間でした。

外から眺めて気づいた、日本の「当たり前」の凄さ

マラケシュ
モロッコ・マラケシュの風景
旅を続けるうちに、今度は自分自身の目にも、日本の姿がこれまでと違って見えてくるようになりました。

日本にいる間は「当たり前」だと思っていたものが、外の国と比べてみると、じつはかなり恵まれていることに気づき始めたのです。

ベルギーのカフェのケーキ
ベルギーのカフェで食べたスイーツ
まず感じたのは、日本食の美味しさ。
食べ慣れた味だからという側面もあるかもしれませんが、日本食はバラエティに富んでいて飽きることがありません。

また、駅のホームに行けば、電車が当たり前のように時間通りに来ます。海外では、電車がホームに入ってくるまで、定刻通りなのか、ちゃんと目的地まで走ってくれるのかとドキドキすることもしばしば。中には電車の時刻表は存在しないという都市もあります。

ほかにも、夜でも一人で出歩けるくらいの治安の良さや、街の清潔さは世界的に見てもトップクラスだなと思います。

アヌシー
フランス・アヌシーの街並み
これらはすべて、日本で暮らしているとわざわざ意識することすらない、ごく普通の日常。でも世界を見て回ると、それがどれだけ特別なことなのか、じわじわとわかってきます。

これは「海外の人に好かれて嬉しかった」という話ではありません。海外という日本とは異なる世界を知り、日本を外からの視点で見たことで自分が見落としていた日本の良さに気づけたのです。

海外で得た日本に対する反応は、あくまで気づきのきっかけ。本質は「日本ってこんなに好きと言い切れるくらいの国だったんだ」と、自分自身で再認識したことです。

2週間経った頃、日本が恋しくなっている自分がいた

ニュージーランドのパイ
ニュージーランド旅行中に食べたパイ
旅を続けて2週間ほど経った頃でしょうか。ふと、日本が恋しいと感じている自分に気づきました。

ヨーロッパ旅行中に最初はるんるん気分で食べていた本場のバゲットやクロワッサン、ニュージーランドでハマったパイ。しかし、どんなに大好きでも1週間も食べれば飽きてしまうのです。そして、不思議と日本食を求め始めます。

さらには、落ち着いて入れるトイレや静かな街、気を張らずに歩ける街がふと恋しい気持ちに。

出発前は、あれだけ「日本は地味だ、窮屈だ」と感じていたはずなのに、いざ長く離れてみると、やっぱり恋しくなるのです。ヨーロッパの歴史ある街並みや、アジアのエネルギッシュな雰囲気も好きです。それでも旅を続けるほど日本のことばかり考えている自分がいました。

旅して気づいた、日本という国

日本の桜
もともと日本のことが好きでした。ただそれは「まあ、好きかな」くらい。

しかし、外の世界を知ったことで、その「なんとなく」が「胸を張って好きだと言える」ものに変わりました。

地味だと思っていた日常も、実は「静かな豊かさ」だったのかもしれません。外の世界を知ったからこそ、自分の生まれ育った場所を、少しだけ深く理解できるようになりました。

旅から帰ってくるたびに、しみじみと思います。

「日本って、いい国だな。」と。

All photos by Kanako Kurihara

ライター

旅・グルメ・カメラが大好きなフリーランス。学生時代に訪れたシンガポールで海外旅行の楽しさを知り、それ以来稼いだお金の大半を旅行に注ぎ込む日々。旅をしすぎた結果「今日本にいる?」と聞かれるほどに。ライター、SNSマーケター、フードフォトグラファーとして活動中。

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