今回はとっておきの隠れ家リゾート、フィリピン最西端に位置する「パラワン島」についてご紹介します。フィリピン本土とボルネオ島の間にある細長いパラワン島は、アメリカの有名旅行雑誌の77,000人の読者から、2015年「世界で一番美しい島」として選ばれたこともある、一度は訪れたいリゾートとして注目を集めているエリアです。
透明度の高い美しいビーチはもちろんのこと、人があまり訪れていない大自然こそがパラワン島の魅力です。
*編集部追記
2017年8月公開の記事に新たに加筆しました。(2018/11/30)
2018年11月更新の記事に新たに加筆しました。(2018/12/3)
執筆時点での情報なので、実際に訪れた方で古い情報を見つけた方はmedia@tabippo.netまでご連絡ください。
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パラワン島の概要
島の中央部にあるプエルト・プリンセサを除くほとんどのエリアが、大ジャングルと山岳地帯に覆われ、島の四方は透明度の高い海に囲まれた、まさに「フィリピン最後のフロンティア」という言葉にふさわしい島です。
フィリピンの最大面積を誇る州ながら、その人口は75万人。マニラの1/20という人口密度の低さで、総人口1億を突破した人口増加の一途をたどるフィリピンの中で稀有な場所です。
「トゥバタハ岩礁海中公園」と「プエルトプリンセサ地底河川」がユネスコの世界遺産に選ばれています。また、南北に長いパラワン島の周囲には無数の小島があり、ダイビングを楽しむ人たちが訪れています。島北部にある美しい白砂のビーチで名高い「エルニド」から出発できます。
パラワン島の歴史と特色
古くからパラワン島には、マレー系のパラワン人などの先住民が暮らしており、主に焼畑農業によって生計を維持していました。一方中国やマレーの商人たちと交易もあり、当時の貴重な中国製の古い陶磁器が発見されています。
スペイン植民地時代、日本軍占領時代という辛い歴史を乗り越えた後は、フィリピン政府の意向により、プランテーションで働く農園労働者含め、パラワン島には大量に入植者がやってきました。第二次大戦直後のパラワン島の人口は5万人程度でしたが、現在は75万人を超えるまでに増加しています。
また、近年激化するミンダナオ島の内戦を避けてきたムスリムの人々も多く暮らしています。
パラワン島の治安
近年、フィリピン留学の発達によって日本人をはじめ、多くの中国人や韓国人がフィリピンを訪れますが、とはいえフィリピンも完全に安全というわけではなく、敷地外の外出禁止を規則にしている語学学校などもあります。女性の夜間の1人歩きなど、一般的な旅の注意点は守っていきましょう。
7000以上の島々からなるフィリピンは、その島や地域によって治安状況が異なります。日本人の旅行先・留学先として人気のセブ島でも、リゾートホテルから一歩出れば危険とされています。2015年までの統計だと、犯罪件数が多い順位は1位がケソン市、2位がマニラ市、3位がセブ市です。
フィリピンの中でも比較的パラワン島はのんびりした地域で、他の地域よりは治安が良いと言われていますが、日本に比べたらまだまだ治安が良いとは言えないため、準備は怠らないようにしましょう。
フィリピン・パラワン島の代表的なグルメ
プソ
プソ(Puso)とはお米がココナッツの葉で巻かれた、おむすびの様な食べ物。中国のマーチャン(Ma-chang)という、ちまきを真似しようとしていたセブの人達がプソを作りはじめたという説があります。
セブ島でよく食べられていましたが、最近はフィリピンのあちこちで見かけるようになりました。
フィリピン風串焼き
串料理をタマリンドの効いたフィリピン独特のソースにつけて食べます。
シーフード
パラワン島で絶対いただきたいシーフード。葉っぱの上に並べて供されます。
シニガン
シニガンは、フィリピン独特のタマリンドを用いた酸味のあるスープです。フィリピンを代表する料理の一つ。
成田からのアクセス
成田からパラワン島にある「プエルト・プリンセサ空港」へは、直行便で訪れることはできません。成田空港からマニラのニノイ・アキノ国際空港を経由してパラワン島のプエルト・プリンセサ空港に到着するよう、フライトスケジュールを立てる必要があります。
現在成田空港からのマニラ便は、日本航空他6社の航空会社が就航・運航しています。ジェットスターや、セブパシフィックなどLCCの便も選択することが出来ます。季節、時期によって多少便数は変わるので、個人手配の場合は事前にフライトスケジュールを確認してから旅行日程を決めましょう。
■成田空港(NRT)→マニラ ニノイ・アキノ国際空港 (MNL)
日本航空 毎日3便 所要時間約4~4.5時間
全日空 毎日6便 所要時間約4~4.5時間
フィリピン航空 毎日3便 所要時間約4~5時間
デルタ航空 毎日5便 所要時間約5時間
ジェットスター・ジャパン 毎日2便 所要時間約4.5時間
セブパシフィック航空 毎日2便 所要時間約5時間
■マニラ ニノイ・アキノ国際空港 (MNL) → プエルト・プリンセサ空港(PPS)
エアアジア 毎日5便 所要時間約1.5時間 ※料金は大体2500~3000ペソ。日本円で6000~7000円程度の範囲です。※2017年8月現在の情報です。
ナクパンビーチ
photo by pixta
パラワン島でも随一の美しい海を誇るエル・ニドエリアですが、大きなビーチは意外にも見つかりません。その貴重な広々としたビーチがこの「ナクパンビーチ」です。
CMに登場するような絵に描いたような青い海、白い砂浜のビーチは、まさに感動ものです。エルニドタウンから離れているので非常に静かなところも魅力的です。
プエルト・プリンセサ地底河川国立公園
photo by pixta
小さな入り江から船に乗り、ぽっかりと空いた暗い洞窟内の中に入っていく。そんなアドベンチャー映画のような体験ができるのが、ここ「プエルト・プリンセサ地底河川国立公園」です。船が航行できる地底河川としては世界最長の8.2kmを誇り、世界遺産にも選ばれているスポットです。
地底の鍾乳洞を眺めながら、ボートで川を進む体験は、滅多にできることではありません。パラワン島中心部から車で二時間近く走り、サバン港からボートで移動してやっと辿り着くという道中も、一層冒険心を満足させることでしょう。
イマキュレート・コンセプシオン教会
photo by pixta
白と水色の可愛らしいカラートーンが目を引く「イマキュレート・コンセプシオン教会」は、近くまで行くとその大きさと壮麗な建築に驚きます。中に入ると美しいステンドグラス、マリア像やキリスト像の前には十字を切りお祈りを捧げる人たちが入れ代わり立ち代わり入ってきます。
敬虔(けいけん)なカトリック教徒が多いフィリピンですが、ここパラワン島も例外ではありません。ミサや、様々なセレモニーを行う住民にとっては大切な場所。静かに見学するようにしたいですね。外から見るだけでも、フォトジェニックな教会なので写真を撮影するととても絵になりますよ!
スネークアイランド(ビガン島)
photo by pixta
スネークアイランドというネーミングですが、蛇がたくさんいる島、という意味では決してありませんよ!干潮時にだけ、2つの島を結ぶように堆積した砂の道がパラワン島とビガン島の間に現れます。この砂の道は長さ300mにもなり、まるでヘビのように見えることから「スネークアイランド」と名付けられました。
砂の道を渡ってスネークアイランドことビガン島へ上陸することが出来ます。サルが多く出没するため気を付けて展望台まで上がりましょう。その先には絶景が広がっています!
砂の道となっている砂州で海の色が真っ青な部分と黒っぽく見える部分と二つに分かれて見えますが、黒く見える理由は海藻の色によるものです。この海藻は魚たちの良い隠れ家になり、海亀の食餌にもなります。