ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

世界で一番広大な領土を有するロシア連邦。日本の隣国でもありますが、その割には物価や治安など、ロシアに関する基本情報が少ないのも現実です。

そこで今回は、3回ロシアを旅行した私がロシアの治安や物価など、気になる基本情報を解説します。

*編集部追記
2016年10月に公開した記事に新たに加筆しました。(2017/8/23)
2017年8月に公開した記事に新たに加筆しました。(2019/05/20)
2016年10月時点での情報なので、実際に訪れた方で古い情報を見つけた方はmedia@tabippo.netまでご連絡ください。

ロシアを旅した感想

Photo by 新田浩之

私は今まで3回ロシアを旅しています。訪れた都市はモスクワサンクトペテルブルク、ムールマンスク、ウラジオストクハバロフスクです。一言で感想を述べるなら「ロシアはワンダーランド」。もう少し詳しく書くと、ユルいところとキツいところの差が激しい国です。

例えば、国境審査はとても厳しいですが、街中でマンホールから水が溢れてもみんな知らんぷり。「なぜ、こうなるの」と不思議に思うことがたくさん起こる国です。

ロシアの旅行ルート

Photo by 新田浩之

3回の旅行ルートは以下の通りです。ただし、ルートは概略です。

1回目:日本→サンクトペテルブルク(2泊)→エストニア(1泊)→フィンランド(1泊)→サンクトペテルブルク(1泊)→日本
2回目:日本→サンクトペテルブルク(3泊)→ムールマンスク(3泊)→モスクワ(3泊)→日本
3回目:日本→ウラジオストク(1泊)→シベリア鉄道(1泊)→ハバロフスク(1泊)→日本

おすすめの都市

Photo by:新田浩之

ロシアで訪れた都市のなかで、オススメできるのはムールマンスクです。ムールマンスクは北極圏にある都市。人口は約30万人です。北極圏にあるので、冬になるとオーロラが見られます。残念ながら、私は見られませんでしたが、スコーンと澄み切った青空が印象に残っています。

なお、冬になると-20度以下になります。しっかりとした防寒着を着ることをオススメします。

ロシアの物価

P7062935-e1475720659462Photo by 新田浩之

近年、ロシアの経済が落ち込んでいるため、物価は以前と比較するとかなり安くなっています。例えばモスクワにあるホステルのドミトリーですと、1泊700ルーブル(約1,200円)、ウラジオストク空港近くにあるビジネスホテルで1泊3,720ルーブル(約6,100円)になります。

ただし、レストランはそれほど安くはありません。日本と比較しても「少し安いかな」という程度です。市内の交通費は大変安く、20ルーブル(約30円前後)となっています。

ロシアの治安

まずロシアが初めての方は、北カフカース地方は避けるべきです。テロ事件が発生している地域なので、入念な準備が必要となります。それ以外の地域は、基本的に安全に旅行ができます。

ただし、日本と比較すると軽犯罪が多いのも事実。特に地下鉄に乗る際は注意しましょう。また、単独での深夜の外出も考えもの。夕食を済ませたら、ホテルに戻った方がいいでしょう。

ロシアの危険度レベル・治安が悪い地域は?

外務省が発表している危険・スポット・広域情報によると、2019年3月にチェチェン、イングーシ、ダゲスタン、北オセチア・アラニア、カバルダ・バルカル、カラチャイ・チェルケスの各共和国及びスタヴロポリ地方で、武装勢力による攻撃や自爆テロが発生していたことからレベル3の「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」が出ています。

首都のモスクワを含むその他の地域は、2019/05/20現在危険レベルは「1」。「十分注意してください」の発表がされています。

2019年4月には外務省から、「サンクトペテルブルクにおけるスリ被害に関する注意喚起」が出ていました。渡航前には必ず安全情報を確認し、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録しておきましょう。

ロシアの気候・服装・旅行シーズン

IMG_1745-e1475720949770Photo by 新田浩之

ロシアは日本と比べると、日中と夜間との温度差が激しいです。夏であっても、長袖のシャツやカーディガンを持っていくことをオススメします。オススメのシーズン5月~9月にかけて。10月になると一気に冷え込みます。

厳冬のロシアもオススメ。日本では見ることのできない白銀の世界が広がります。ただし、気温は-20度以下まで冷え込むことがあります。上着を着込むことはもちろん、耳あてや帽子も必須です。

また、盲点なのが靴下。厚めで丈夫な靴下を2枚重ねにするなど、下半身・足元対策もしっかりと練ってくださいね。

ロシアの通貨

通貨はロシア・ルーブル(以下ルーブル)になります。近年、ルーブルの下落が続いており、2016年10月時点でのレートは1ルーブル=1.66円です。両替は国内の銀行でルーブルに両替できますが、レートがとても悪いです。

そこで、最低限度のルーブル以外はユーロに両替しましょう。そして、現地でユーロからルーブルに両替するといいです。ロシアではクレジットカードも広く通用します。案外、ルーブルの出番は少ないかもしれません。

ロシアのビザ

ロシア旅行の一番の関門はビザです。現在でも一部例外を除き、ロシアへ渡航するにはビザが必要となります。しかも、作業が少々煩雑です。

必要な書類は、パスポート、申請書(ロシア外務省からダウンロード)、4.5cm×3.5cmの写真(申請書に貼り付ける)、バウチャー。

問題はバウチャーです。バウチャーは基本的に、宿泊するホテルのホームページから申請します。インターネットを見ると、簡単にバウチャーが入手できる「空バウチャー」もありますが、「空バウチャー」は正式なバウチャーではありません。

現地でトラブルが発生した場合、問題になることがあります。きちんと正規のルートでバウチャーを取得することをオススメします。

初めてロシアに行かれる方は、ロシア専門の旅行会社にビザ発行を依頼するのもいいでしょう。ただしビザの発行には時間を要するので、時間に余裕を持って申請してください。

ロシアのコンセント

ロシアのコンセントはCタイプで、電圧は220V、周波数は50Hz。ロシア極東(ウラジオストクやサハリン)にある一部のホテルでは変圧器がありますが、基本的には国内で変圧器の用意をしておきましょう。

ライター
新田 浩之 フリーライター

国鉄が民営化された1987年生まれ。神戸市出身です。高校の時に読んだある小説の影響で、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパ、ロシアに強い関心を持つことに。大学、大学院ではユーゴスラビアのことを勉強していました。2016年3月からライターとして神戸で活動しています。 直近では2015年9月から3ヶ月間、友人を訪ねながら、ヨーロッパ14カ国をめぐる旅を決行。ただ、イギリス、フランス、イタリア、スペインなどの西欧諸国には行ったことがありません。

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